俳優の南沙良が、映画『愛されなくても別に』で主演を務めることが決定した。本作は、武田綾乃の同名小説を原作とし、井樫彩監督がメガホンを取る。公開は7月4日(金)を予定している。

本作は、浪費家の母親に依存され、人生に一度も期待を抱いたことのない大学生・宮田陽彩(みやた・ひいろ)の物語。母親の生活を支えるため、アルバイトと家事に追われる陽彩の日常は、同級生の江永雅(えなが・みやび)との出会いをきっかけに変化していく。

監督を務める井樫彩は、2017年に『真っ赤な星』で長編デビューし、日本最年少でカンヌ国際映画祭への出品を果たした新鋭監督。ABEMA短編映画『恋と知った日』に続き、南とは二度目のタッグとなる。井樫監督は南について「彼女の魅力の一つは、内に秘めた感情を実感を伴って表現できること。陽彩という主人公を、言葉少なくとも繊細に演じてくれた」とコメントしている。
南にとって、映画主演は2022年公開の『この子は邪悪』以来。近年はNHK大河ドラマ『光る君へ』で藤原賢子役を務めたほか、『外道の歌』や『わかっていても the shapes of love』など、多彩な役柄に挑戦してきた。特に『外道の歌』では、復讐屋の手伝いをする少女・開成奈々子役を演じ、シリアスな演技とコミカルな掛け合いの両面で話題を集めた。
南は本作について「誰かと出会うこと、何かを失うこと、何かを信じること。ただ生きることがこんなにも難しい世界で、未来が見えなくても今を生き抜く力を持ちたいと思えた作品」と語っている。
映画『愛されなくても別に』は、カルチュア・パブリッシャーズが配給を担当し、7月4日より全国公開される予定だ。
作品情報
監督:井樫彩
原作:武田綾乃『愛されなくても別に』(講談社文庫)
脚本:井樫彩/イ・ナウォン
出演:南沙良 ほか
配給:カルチュア・パブリッシャーズ
製作幹事・制作プロダクション:murmur
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