京都を舞台に“京都愛”が引き起こす騒動を描いた映画『ぶぶ漬けどうどす』が、2025年6月6日(金)に全国公開される。本作は、京都の伝統文化と「本音と建前」の県民性を題材に、ユーモアたっぷりのシニカルコメディとして仕上げられている。
物語の主人公は、東京から京都に嫁いできたフリーライターの澁澤まどか(深川麻衣)。彼女は、夫の実家である老舗扇子店の生活をコミックエッセイにしようと取材を始めるが、京都独特の文化や「本音と建前」を理解せず、街の女将たちの怒りを買ってしまう。反省したまどかは、京都の正しき伝道師を目指すが、その努力が思わぬ大騒動へと発展していく。
まどかの義母で老舗扇子店の女将・澁澤環を演じるのは、ベテラン俳優の室井滋。さらに、小野寺ずる、片岡礼子、大友律、若葉竜也、松尾貴史、豊原功補ら実力派俳優が名を連ねる。
監督は『南瓜とマヨネーズ』(2017)、『白鍵と黒鍵の間に』(2023)など、独自のユーモアセンスに定評のある冨永昌敬。脚本は『his』(2020)、『そばかす』(2022)のアサダアツシが手がけ、7年の構想を経て完成したオリジナル作品となる。
本作では、京都の美しい街並みや歴史ある寺社仏閣を背景に、京都人と“ヨソさん”の絶妙な攻防が繰り広げられる。京都を知れば知るほど、その奥深さに翻弄される――そんな迷宮のような京都の魅力が詰まった作品に仕上がっている。