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韓国の映画館入場者数、2024年は1.6%減 、国内映画のシェアは過半数に上昇


韓国映画振興委員会(KOFIC)が発表したデータによると、2024年の韓国の映画館入場者数は前年比1.6%減の1億2300万人となった。2023年の1億2510万人から減少に転じたが、これは2022年比では11%増加しており、新型コロナウイルスの影響からの回復が続いていることを示している。

しかし、2019年の過去最高記録に比べると、依然として45.6%低い水準にとどまっており、完全回復には至っていない。2024年の総興行収入は8億1230万ドルで、前年から5.6%の減少となった。
 
韓国映画の市場シェアが急上昇

一方で、韓国映画の市場シェアは2023年の48.6%から58%へと大幅に拡大した。トップ10作品のうち7本を韓国映画が占め、特にチャン・ジェヒョン監督の超自然スリラー『破墓(Exhuma)』やアクション大作『犯罪都市4(The Roundup: Punishment)』が観客を集めた。その他にも、『パイロット(Pilot)』や『ファイヤーファイターズ(Firefighters)』といった作品が口コミで人気を博し、予想外のヒットとなった。

アメリカ映画の市場シェアは32%で、2023年の35%から減少。日本映画も14.1%から5%へと大幅に縮小した。
 
フランチャイズ作品の隆盛と興行シーズンの変化

2024年は続編やリメイク作品が多く公開された。特に『ベテラン』の続編『ベテラン I(Veteran I)』や、マ・ドンソク主演の『犯罪都市』シリーズ第4弾など、既存の人気シリーズが興行を牽引した。新型コロナの影響が続く中、リスクの高いオリジナル作品よりも、実績のあるフランチャイズ作品が投資家に選ばれる傾向が続いている。

また、従来は夏が大作映画の公開シーズンとされてきたが、2024年はその傾向が崩れた。『破墓』と『犯罪都市4』が4月に公開されながらも、それぞれ入場者数1000万人を突破する成功を収めた。この変化は、観客が映画の質を重視するようになり、特定の時期に集中しなくなったことを示唆している。
 
国内映画産業の先行きに懸念

一方で、国内映画業界への投資減少が懸念されている。多くの制作会社がパンデミック中に撮影を終えた「ストック映画」を放出し尽くしたことで、2025年以降の新作供給が不足する可能性が指摘されている。

釜山映画委員会の支援作品数も大幅に減少し、2024年は74本(長編映画は17本)にとどまった。これは前年の118本から37%減で、2012年以来の最低水準となっている。

さらに、大手エンターテインメント企業CJ ENMが映画部門の再編を2年連続で実施しており、映画業界の不安定さが増している。韓国コンテンツ振興院(KOCCA)の調査では、89.3%の人が過去1年間にストリーミングプラットフォームを利用したと回答しており、映画館離れが進んでいることが伺える。

また、最近の政情不安や務安(ムアン)空港での航空機事故の影響で、一部の映画公開やプロモーションが一時的に中断される事態も発生している。

ソース:Korea box office admissions down 1.6% in 2024 as local titles dominate | News | Screen

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