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第3回「観たいのに観れなかった映画賞」発表、働く女性が映画を見に行けないアンケート調査結果も公表


特定非営利活動法人「映画業界で働く女性を守る会」(swfi)は、2025年3月10日、第3回「観たいのに観れなかった映画賞~いやぁ、時間がなくて~」(略称「MME賞」)の投票結果を発表した。本映画賞は、働く女性(性自認が女性)を対象とし、多忙のため劇場で観ることが叶わなかった映画を投票する形式で実施され、367名から投票が寄せられた。

 
映像部門賞受賞作品

1位:「52ヘルツのクジラたち」(監督:成島出)
2位:「あんのこと」(監督:入江悠)
3位:「ナミビアの砂漠」(監督:山中瑶子)

Q5,2024年劇場公開された日本映画で劇場で観たかったのに観れなかった映画を下記617作品の中から選んでください。(複数回答可) (※1本外国作品があったため実質616本)

                    4位以下は結果報告書に掲載

 
映画館に求める環境と観覧機会の拡充

投票者からは「映画館での託児サービス」や「オールナイト上映の増加」など、劇場で映画を観るための環境整備を求める声が多く寄せられた。また、「映画を観る時間が取れない」という悩みを共有しつつ、「本映画賞を通じて映画館に足を運ぶきっかけになれば」との意見も目立った。

Q6,どういった状況であれば観に行けたと思いますか?(複数回答可)

自由記述では、「上映機会の創出を望む声」や「映画を観る環境づくりへの期待」が数多く寄せられた。特に、出産や育児を機に映画館から足が遠のいたという女性たちからは、「再び映画館で映画を観るきっかけになった」との感想が寄せられている。

また回答者の業種分布は以下の表の通り。

 
「観れなかった映画賞」の意義と今後の展望

MME賞は当初、映画業界で働く人々が「映画を作る仕事をしているのに映画を観る時間がない」という現実を逆手に取り、楽しみながら映画館の利用を促進する目的で設立された。第3回となる今回は、業種を超えた「すべての働く女性」に対象を拡大。映画館に足を運ぶ機会の減少という社会的課題を可視化し、働く女性たちの声を集めることに重点が置かれた。

swfiは、映画館との距離を縮めるための取り組みを今後も継続し、すべての働く女性が「1年に1回は映画館で映画を楽しめる環境」を目指すとしている。最終的な目標は、本映画賞が不要になるほど、誰もが自由に映画館に行ける社会を実現することだ。

詳細な調査結果や報告書は以下のURLで公開されている。
第3回「観たいのに観れなかった映画賞」投票結果発表! – swfi