株式会社ボーンデジタルが運営するCG・映像クリエイター向けメディア「CGWORLD」と、映像制作ナレッジ共有サービス「Vook」が共催するオンラインイベント「W Conference」が、3月26日に開催される。
本イベントは、映像業界に携わる女性たちが働き方やキャリアについて考え、業界の在り方を見つめ直す機会を提供するものだ。世界的には男女平等の意識が広がっているが、日本のジェンダーギャップ指数は依然として低く、CGや映像業界においても女性比率が低いのが現状である。こうした課題を踏まえ、女性がより働きやすい環境を整え、映像・広告・ゲーム業界におけるクリエイティブの多様性を促進することを目的としている。
イベントでは、様々な視点から業界の課題や女性のキャリア形成について議論するセッションが用意されている。
主なセッション
- Keynote(30分)
VookとCGWORLDが本イベントを企画した背景や業界の課題、各セッションの狙いを説明するオープニングイベント。 - 「女性こそプロデューサー向き?自分の人生をデザインする働き方」/飯田佳奈子氏(60分)
プロデューサーという職業が映像制作を続ける上でどのような可能性を持つのか、実際の女性プロデューサーの視点から探る。 - 「唐草模様を描くキャリア、私がベルリンでメディカル系専門の3DCGアニメーターになるまで」/久野梓氏(60分)
思いがけないキャリアの変遷が、最終的に大きな糧となる可能性を、ベルリン在住の3DCGアニメーターが語る。 - 「女性クリエイターなんでも相談室」 Powered by マウスコンピューター(60分)
業界で活躍する女性クリエイターが、スキルアップやキャリア形成、働き方の工夫などについて、参加者からの質問に答える。 - 「仕方なくない。働きやすさは『気づく』ことから」/中根さや香氏、落葉えりか氏(60分)
女性が職場で感じる些細な違和感に向き合い、業界全体の環境改善に向けた議論を行う。
主な登壇者は以下の通り。
飯田佳奈子氏(株式会社テレビ東京 制作局「シナぷしゅ」統括プロデューサー)
乳幼児向け番組「シナぷしゅ」の企画・統括プロデューサー。テレビ東京に入社後、制作局や営業局を経験し、育休中に国内の乳幼児向けコンテンツの少なさに疑問を抱き、番組を立ち上げる。
久野梓氏(3Dメディカルアニメーター)
建築を学び、アーティスト活動を経て、出産を機に3DCGの世界に転身。現在はベルリンを拠点に、メディカル系の3Dアニメーションを手掛ける。
久我尚美氏(株式会社博展 テクニカルディレクター)
企業のセールスプロモーションイベントやショールームの体験コンテンツを企画・ディレクション。デジタルコンテンツ制作の豊富な経験を持つ。
この氏(株式会社1コマ 代表 / モーションデザイナー)
WebCMやWebサイトのキービジュアルアニメーションを制作。Adobe Community Expertとしても活動し、After Effectsに関する書籍の共著者でもある。
Rieringo氏(Graffity株式会社 3DCGアーティスト)
服飾専門学校で学び、自身のブランドを立ち上げた後、3DCGの表現に魅了され転身。ARエンタメ企業でApple Vision Pro向けコンテンツ制作に携わる。
中根さや香氏(Film Director / 映像監督)
CMやMV、ショートフィルムを手掛け、国内外の映画祭で受賞歴を持つ。ロサンゼルスと東京を拠点に活動。
落葉えりか(Ochiba Erika)氏(プロデューサー)
ジェンダーや性に関するプロジェクトを推進し、「#しかたなくない」などのソーシャルプロジェクトをプロデュース。
橘田佳奈氏(株式会社ポリゴン・ピクチュアズ ショット部 部長 / FXスーパーバイザー)
ライティングやコンポジットのアーティストを経て、現在はFXスーパーバイザー兼テクニカルアーティストとして活躍。管理職と育児を両立。
開催概要
日時:2025年3月26日(水)12:00〜19:00(予定)
開催場所:Zoom(オンライン)
参加費:無料(事前申し込み・アンケート回答が必要)
申込締切:3月24日(月)23:59
申し込み:W Conference
本イベントを通じて、映像業界におけるジェンダーの課題を共有し、より多くの女性クリエイターが活躍できる環境づくりを目指す。