カンヌ国際映画祭の監督週間(Directors’ Fortnight)が、2025年の公式ポスターを発表した。今回のポスターには、映画界の異端児として知られるハーモニー・コリンが描いた絵画が採用された。
『スプリング・ブレイカーズ』で知られるコリンの作品には、赤と黄色のぼやけた二つの顔が描かれている。このキャラクターについて、コリンは「Twitchys(トゥイッチーズ)」と名付け、「彼らは常に潜み、遊んでいる。カンヌに来られてとても嬉しそうだ」と、監督週間の公式SNSを通じてコメントを発表した。
監督週間の主催者は「コリンの詩的で狂気に満ちたエネルギーが、第57回のトーンを決定づける」と述べている。
コリンの近作『Aggro Dr1ft』と『Baby Invasion』は、それぞれ2023年と2024年のヴェネツィア国際映画祭でプレミア上映された。カンヌで上映された唯一の作品は、2008年の「ある視点」部門で発表された『ミスター・ロンリー』で、マイケル・ジャクソンのそっくりさんとして生きる男を描いた作品だ。主演はディエゴ・ルナとサマンサ・モートンが務めた。
2024年のヴェネツィア映画祭で『Baby Invasion』の記者会見に出席したコリンは、シガーを吹かしながらネオン・グリーンのマスクを着けたギャスパー・ノエと共に登壇。「ハリウッドが創造的に崩壊し始めているのは、最もクリエイティブな才能がゲームやストリーミングに流れているからだ」と持論を展開し、現在の映画業界について「型にはまりすぎている」と語った。
2025年の監督週間が、コリンのアートワークによってどのような彩りを加えられるのか、期待が高まる。
ソース:Harmony Korine Unveils Painting For Directors' Fortnight Poster