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”男のくせにフェミニスト”な主人公:大前粟生の新作小説『物語じゃないただの傷』は「差別すら消費される」ことを描く


作家・大前粟生の最新小説『物語じゃないただの傷』が、3月21日に河出書房新社より発売された。映画化もされた『ぬいぐるみとしゃべる人はやさしい』でジェンダー差別に傷つく男性の姿を繊細に描いた大前が、新作でさらに社会の闇に切り込む。


物語じゃないただの傷

物語じゃないただの傷

大前粟生
1,892円(03/26 01:33時点)
発売日: 2025/03/21
Amazonの情報を掲載しています

本作の主人公は、フェミニズムやポリティカル・コレクトネスを掲げてメディアに登場する後藤と、職も金もなく「報われない男」として生きる”弱者男性”の白瀬。白瀬は後藤の秘密を握り、「お前の家に住ませろ」と脅迫する。二人の歪な関係と共同生活の行方を通じて、「差別への抵抗や告発すらも消費されてしまう」という現代社会の構造をあぶり出す。

本作について、脚本家の吉田恵里香は「増幅していく差別と偏見と絶望を受け止めた先に、大前さんは一筋の光を導く」とコメント。また、芸人でYouTuberの大島育宙は「この物語が届かない時代なら、もう本当に手遅れだ」と語り、作品の持つ鋭いメッセージ性を強調している。

さらに、本作の刊行を記念し、5月以降に『虎に翼』の脚本家・吉田恵里香をゲストに迎えたトークイベントが予定されている。詳細は後日発表される。

書籍情報
書名:『物語じゃないただの傷』
著者:大前粟生
仕様:46判上製/144ページ
装丁:川名潤
発売日:2025年3月21日
税込定価:1,892円(本体1,720円)
ISBN:978-4-309-03950-3

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