Netflixの実写版『ONE PIECE』のメインクリエイターであるマット・オーウェンズが、同シリーズからの降板を発表した。シーズン2の撮影は先月終了しており、彼の退任は即時適用される。
オーウェンズは自身のInstagramで「この6年間、実写版『ONE PIECE』に携わることは人生を変える経験だった。夢が叶ったとも言える。ただ、それは非常に大きな挑戦でもあった」とコメント。「しばらく休息を取り、自分自身とメンタルヘルスに向き合うため、『ゴーイング・メリー号』を降りることにした」と心境を綴った。
オーウェンズはシーズン1から本作に関わり、エグゼクティブ・プロデューサー兼共同ショーランナーとして、尾田栄一郎の名作漫画の実写化を主導してきた。彼は長期的な構想を持ち、今後のシーズン展開の青写真を描くなど、クリエイティブな面で中心的役割を果たしてきた。
一方、シーズン2からエグゼクティブ・プロデューサー兼共同ショーランナーとして加わったジョー・トラックスは、今後のポストプロダクションを引き継ぎ、シーズン2の完成に向けて指揮を執る予定だ。オーウェンズの降板は、シーズン3の更新には影響を与えないと見られている。
オーウェンズにとって『ONE PIECE』は特別な作品であり、過去のインタビューでも深い愛情を語っていた。
「20代前半にロサンゼルスへ移り、映画・テレビ業界に入るために奮闘していたが、その時期は非常に落ち込んでいた」と振り返っている。「その頃、何かに没頭したいと思い、何百話もある『ONE PIECE』を観始めた。それが精神的に救いとなり、最終的にこの作品に恩返しをしたいと考え、実写化プロジェクトに関わることを決意した」と語っていたという。
Netflixの『ONE PIECE』は、南アフリカでの長期間にわたる撮影と、膨大なVFXを駆使したポストプロダクションが特徴であり、制作には過酷な労力が求められる。シーズン1はNetflixのグローバルトップ10に8週間ランクインし、93カ国でトップ10入り、46カ国で初登場1位を記録した。さらに、Rotten Tomatoesでは観客スコア95%を獲得し、Netflix作品の中でも屈指の高評価を得ている。
オーウェンズはInstagramで「今は一息つき、セラピーを受けたり、ゲーム『Marvel Rivals』でランクを上げたりしながら、次の冒険に備えたい」と述べ、今後の具体的な計画には触れなかった。しかし、彼は過去のインタビューで「6年計画を立てていた」と明かしており、「Netflixが『もう終わりだ』と言うまで、このシリーズを作り続けたい」と語っていた。
Netflixの実写版『ONE PIECE』は、モンキー・D・ルフィが仲間を集め、「ひとつなぎの大秘宝(ワンピース)」を求めて海賊王を目指す物語。主演はイニャキ・ゴドイ(ルフィ役)、新田真剣佑(ロロノア・ゾロ役)、エミリー・ラッド(ナミ役)、ジェイコブ・ロメロ(ウソップ役)、タズ・スカイラー(サンジ役)が務める。
本作は、集英社と提携し、Tomorrow Studios(ITV Studiosパートナー)およびNetflixによって制作されている。シーズン2のエグゼクティブ・プロデューサーには、ショーランナーのオーウェンズとトラックスのほか、尾田栄一郎、マーティ・アデルスタイン、ベッキー・クレメンツ(Tomorrow Studios)、藤村哲、クリス・サイムズ、そしてシーズン1の共同ショーランナーであるスティーヴン・マエダが名を連ねている。
オーウェンズの降板がシリーズにどのような影響を及ぼすのか、そして『ONE PIECE』の実写化が今後どのように展開していくのか、引き続き注目が集まる。
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