株式会社ビデオリサーチは、テレビCMと動画配信広告の統合指標を提供するシステム『CM-UMPs(シーエムアンプ/Cross Media Unified Metrics Providing System)』を開発し、2025年4月よりサービスを開始する。
『CM-UMPs』は、広告主がテレビCMと動画配信広告の到達状況を一元的に把握できるようにするシステムで、キャンペーンごとに延べ接触人数(imp)と累積接触人数(UU)を集計し、日次でデータを提供する。まずは2025年春、日本テレビ放送網株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長執行役員:福田博之)の広告配信プラットフォーム「Ad Reach MAX」と連携し、データ提供を開始する。
近年、生活者のメディア接触が多様化し、広告業界ではテレビCMに加えて動画配信広告が一般化している。こうした状況を受け、テレビ放送と動画配信を統合して測定する指標の需要が高まっている。『CM-UMPs』は、広告キャンペーン単位でテレビ放送と動画配信の広告到達実績を算出し、性年代属性(デジタル基準)別に日次でデータを提供する仕組みだ。
テレビCMと動画広告の統合測定を可能に
延べ接触人数(imp)の算出方法は、テレビ放送については視聴率データと人口マスタを掛け合わせ、動画配信についてはユーザー単位のログデータと属性情報を基に集計する。テレビと動画の重複接触状況については、同社が提供する動画配信プラットフォーム利用状況測定サービス『STREAMO』を活用し、統合データを生成する。
また、広告取引会社のサーバーへ日次でデータ提供するほか、テレビCMの即時データ分析サービス『PMビューーン!』を活用し、最短15分後に広告の延べ接触人数(imp)を提供することが可能となる。これにより、広告主は迅速なPDCAサイクルの運用が可能になり、広告効果の最適化が期待できる。

広告プランニングの精度向上に貢献
ビデオリサーチは、広告取引に関わる企業のニーズに応じたシステム・サービスの開発を進めており、『CM-UMPs』の導入により、テレビと動画配信の広告プランニングの精度向上に貢献するとしている。
『CM-UMPs』の概要
• 対象メディア:テレビ放送(リアルタイム)、動画配信(放送局AVOD)
• 指標:延べ接触人数(imp)、累積接触人数(UU)
• 提供単位:キャンペーン単位
• 提供頻度:日次(『PMビューーン!』活用時は最短15分後に延べ接触人数を提供)
• 属性区分:デジタル基準の性年代を共通使用(男女別、年齢層別)
※関連サービス
• STREAMO(ストリーモ):CTV(コネクテッドTV)、PC、モバイルの動画配信プラットフォーム利用を測定し、視聴者の行動を可視化・分析するサービス。テレビ視聴率調査のデータと組み合わせることで、より精度の高い広告プランニングが可能となる。
• PMビューーン!:テレビ視聴率由来のリアルタイムデータ提供ツール。放送直後の視聴者の反応を即時に把握し、広告運用や番組制作に活用できる。