ディア、ゲーム、スポーツ分野を専門とする、データ分析会社Ampereがストリーミングサービスで作品を選ぶ際に、人々が従来の口コミよりもアルゴリズムを信頼傾向が増えていることを示すデータを公表した。
世界のインターネットユーザーのうち26%がストリーミングサービスのアルゴリズムによる推薦を基に視聴作品を決めており、口コミを重視する23%を上回ったという。
特に、25~34歳の若年層では30%、小さな子どものいる家庭では31%がストリーミングの推奨機能を活用している。一方で、Z世代(18~24歳)ではSNSの影響がさらに大きく、31%がソーシャルメディアを通じて知った長尺コンテンツを視聴している。この割合は、好きな俳優・有名人の出演作品(30%)やストリーミングサービスの推薦(27%)を上回る結果となった。
Ampereが30カ国・56,000人を対象に実施した調査では、国ごとの違いも明らかになった。例えば、米国では27%のインターネットユーザーがアルゴリズムの推薦を利用しているのに対し、西欧では24%にとどまる。しかし、西欧市場の中でも英国は最も高く、30%がストリーミングサービスの推薦を活用。一方、フランスとイタリアはともに19%と低く、イタリアでは好意的なレビュー(23%)、フランスでは口コミ(25%)が依然として重視されている。新興市場では、中国とインドでそれぞれ30%がアルゴリズムの推薦を利用しており、その傾向は特に強い。
視聴者が友人や家族の推薦を参考にすることは今も変わらないが、全体としてはストリーミングのアルゴリズムに頼る傾向が強まっている。また、若年層の間でSNSが重要な推薦源となっていることは、ストリーミングサービスにとってソーシャルメディアのマーケティング戦略がいかに重要であるかを示している。