株式会社ヒューマンメディア(本社:東京都、代表取締役社長:小野打 恵)は、2025年3月31日に「日本と世界のメディア×コンテンツ市場データベース2025 Vol.18【速報版】」を発刊し、2024年の日本のコンテンツ市場規模および世界7か国の市場・産業動向、日本コンテンツの進出状況を公表した。
日本のコンテンツ市場、微増の14兆9,003億円で過去最大規模に
同レポートによれば、2024年の日本のコンテンツ市場規模は14兆9,003億円となり、前年から微増し過去最大となった。ただし円安の影響により、ドル建て換算では2022年の水準を下回っている。市場全体の中でオンラインコンテンツと広告が半分近くを占めるものの、米国・中国・英国・韓国などでは既に50%を超えており、日本は世界的に見てその比率が依然として低い水準にある。
世界7か国の市場動向と日本コンテンツの進出状況
本書では、米国・フランス・ドイツ・インド・タイ・中国・韓国の7か国におけるメディア×コンテンツ市場の動向を分析。それぞれの国での日本コンテンツの受容・展開状況についても詳細な調査が行われている。
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米国では、脚本家・俳優のストライキの影響で2024年の映画公開数が減少した。日本のアカデミー賞受賞作『ゴジラ-1.0』『君たちはどう生きるか』が注目を集めた。また、千葉雄喜の「Mamushi」が全米ビルボードRhythmicチャートで1位を記録するなど音楽分野でも成果が見られた。
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フランスでは、政府が若者向けの購書補助金「カルチャーパス」の予算削減を決定。一方でKADOKAWAの北米子会社がドイツ法人を立ち上げ、日本の漫画のドイツ語圏・仏語圏での流通が加速させている。
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ドイツでは、公共放送の不祥事への批判が高まっている。日本関連ではアニメ上映イベント「KAZÉ ANIME NIGHT」が全国CINEPLEX系の映画館で定期開催されるなど、日本アニメの認知が高まっている。
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インドでは、Viacomとディズニーの統合によりエンターテインメント企業の再編が進む中、日本のアニメ専用チャンネル「アニメタイムズ」がPrime Videoで配信を開始。英語字幕付きで日本アニメの視聴環境が整備された。
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タイでは、GMM MUSIC社が音楽業界での日本企業との連携を強化。Nintendo Switchが正規代理店を通じて販売されるなど、ゲーム分野でも進出が見られる。
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中国では、アニメーション映画『ナタ2』が世界歴代5位の大ヒット。日本映画『君たちはどう生きるか』が興行ランキング上位に入る。テンセントは任天堂スイッチのオンラインサービスを2026年に終了すると発表した。
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韓国では、2023年の劇場興行収入の1、3、4位が日本アニメ。地上波チャンネル「アニプラス」は吹替え同時放送でシェアを拡大している。YOASOBIや藤井風などの日本音楽アーティストも大型ライブを開催するなど、日本コンテンツの存在感が増している。
年次発刊の「速報版」「確定版」をセットで提供
ヒューマンメディアは、毎年3月に国内市場規模の速報を掲載した【速報版】と、11月に世界20か国・地域を含む確定値をまとめた【確定版】を発行している。両版を「書籍+CD-R」の形でセット販売しており、価格は税込88,000円(送料別)。電子版や書籍単体、過去シリーズの集成版も販売中だ。
本レポートは、各国市場の定量分析に加え、日本コンテンツのグローバル展開に関心を持つ企業・行政機関にとって有益な情報源となる。
詳細・購入申し込みは以下のページより可能: https://www.humanmedia.co.jp/database/index.html