2025年4月4日からの週末、映画『マインクラフト』(ワーナー・ブラザース配給)が北米で1億5700万ドル、全世界で3億100万ドルを記録する驚異的なデビューを果たし、ゲーム原作映画として歴代最高のオープニング成績を更新した。これまでの記録保持作は2023年公開の『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』(1億4636万ドル)だった。
北米では4,263スクリーンで上映され、スクリーン平均興収は36,829ドル。3日間での成績としては2024年の感謝祭以降で最も高い数字となり、前年同期比152%増、前週比でも129%増という劇的な伸びを見せた。これにより3月の不振で落ち込んだ興行成績を大きく挽回し、映画館関係者の間では年内を通じた回復への期待が高まっている。
主演のジャック・ブラックにとっては、実写作品としては『ジュマンジ/ネクスト・レベル』(5925万ドル)を大きく上回り、アニメーション作品を含めても自己最高のデビュー成績となった。また、ジェイソン・モモアにとっても『ジャスティス・リーグ』(9380万ドル)を凌ぎ、キャリア最大のオープニング記録を更新した。
週末3日間の内訳は以下の通り:
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金曜:5,800万ドル(木曜プレビュー含む)
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土曜:6,000万ドル(スタジオ史上最高の土曜興収)
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日曜:3,900万ドル
観客の評価は高く、映画批評サイト「Rotten Tomatoes」では批評家スコア49%に対し、観客スコアは87%。CinemaScoreは「B+」、25歳未満の観客層からは「A」の評価を得ている。PostTrak調査でも5段階中4を獲得し、特に子どもたちからは満点評価となった。
観客層の人種構成は以下の通り:
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白人:55%
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ヒスパニック:25%
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アフリカ系アメリカ人:9%
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アジア系:5%
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その他:6%
プレミアム・ラージ・フォーマット(PLF)による収益は全体の41%を占め、3D上映が13%、IMAXでは406スクリーンで1,280万ドルを稼ぎ、実写ファミリー映画としては国内IMAX史上最高の記録を樹立した。
海外興収は7,500スクリーン・75市場で1億4,400万ドルを記録。主要市場はイギリス(1,990万ドル)、中国(1,450万ドル)、メキシコ(1,120万ドル)で、今後もインドネシア(4月9日)、日本(4月25日)、韓国(4月30日)での公開が控えている。IMAXでの海外収入は660万ドルに達した。
海外市場トップ10(興収順):
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英国・アイルランド:1,990万ドル
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中国:1,450万ドル
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メキシコ:1,120万ドル
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ドイツ:1,060万ドル
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オーストラリア:830万ドル
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ポーランド:620万ドル
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ブラジル:580万ドル
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スペイン:560万ドル
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フランス:560万ドル
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イタリア:530万ドル
北米の興行トップ地域にはロサンゼルス、ニューヨーク、ダラス、シカゴなどの主要都市が名を連ねた。ロビー装飾や4DXシアターといった体験型演出も功を奏し、ターゲット層である若年層の関心を見事に捉えた。
批評の辛口さや、公開前の作業版リークといった逆風にも関わらず、『マインクラフト』は予想以上の大ヒットを作り出すことに成功した。スタジオ側は『バービー』同様に原作の世界観を生かしたユニークな作品づくりを監督陣に任せた結果、観客との強い共鳴を生んだ格好だ。
5月公開予定の『サンダーボルツ』までは同ジャンルの競合作品がなく、この勢いがどこまで続くか注目される。いずれにせよ、スタジオおよび映画館にとっては大きな追い風となっている。
『マインクラフト/ザ・ムービー』は、日本では4月25日より公開される。
公式サイト:映画『マインクラフト/ザ・ムービー』公式サイト
ソース:Weekend Box Office: MINECRAFT Breaks Video Game Movie Record With $300M+ Global Debut – Boxoffice