2025年4月9日、大阪・関西万博のプレスデーにて、河森正治がプロデュースを手がけるパビリオン「いのちめぐる冒険」の体験会およびトークセッションが開催された。主催は株式会社Vector Visionおよび公益社団法人2025年日本国際博覧会協会。会場では、声優や音楽アーティストが“超時空シアター”および“ANIMA!”を実際に体験し、その感動を語った。
豪華声優陣が“没入”した超時空シアター
イベント第1部では、声優の梶裕貴、東山奈央、七海ひろきが登壇。体験型映像コンテンツ「超時空シアター 499秒 わたしの合体」と、AR体験を含む「ANIMA!」を実際に体験し、その感想を語った。
梶は、「没入感がすごく、ゲームやアニメの世界に入ったかのようだった。河森監督がこれまでアニメで伝えたかったメッセージがすべて詰まっていて、それがデジタル技術によってついに完成したのだと感じた」とコメント。
東山は、「VRとARの世界を行ったり来たりするような、いままでにない体験だった。言葉を尽くしてもネタバレにならない、まったく新しいエンターテイメント」と語った。
七海は、「ARで皆と水玉を作るシーンでは、本当に“合体”しているような感覚になった。音楽も最高で、エンターテイメントは世界をつなぐもの。“いのち”が巡っていくことを実感してほしい」と語った。
また、東山は「ANIMA!」のナレーションも担当しており、「皆さんが童心に帰れるように、心を一つにしてわくわくできるように意識してナレーションを行った」と明かした。
菅野よう子×中島愛×葉音――音楽が導く“いのち”の物語
第2部には、シアターの主題歌「499秒」を手がけた音楽プロデューサー・菅野よう子と、歌唱を担当した中島愛、葉音が登場。三者は「超時空シアター」の世界を体験した上で、音楽と表現に込めた想いを語った。
中島は「生きている感覚をぎゅっと詰め込んだ時間だった。原始的な感覚を感じながら歌うことの大切さを改めて感じた」と振り返る。
葉音は「自分の声かな?と驚くほどの没入感だった。360度、足元から天井まで見渡したが、1度では足りない。何度でも体験したい」と興奮気味に語った。
菅野は、中島について「彼女の声には産毛のような繊細さがあり、それが心に引っかかる」と語り、葉音については「巫女のような神聖さを持った声で歌うことができると思い、起用を決めた」と明かした。
坂本真綾も“体験者”として登場
また、ナレーションを担当した声優・坂本真綾も先日のテストランでシアターを体験。英語・日本語ナレーションの双方を務めた坂本が体験者として加わったことで、より多言語・多文化対応の先進的な展示としての注目度も高まっている。
「いのちめぐる冒険」と河森正治の世界
本パビリオンは、『マクロス』『アクエリオン』『エスカフローネ』などで知られるアニメーション監督・河森正治が手がける。映像、音楽、AR/VR技術などを融合させた“超時空体験”を通じて、「いのち」の尊さと循環を体感できる構成となっている。
河森の長年にわたる創作活動の集大成とも言える本プロジェクトは、アニメやエンターテインメントの枠を越えた感動を届けるものであり、万博を訪れる人々に新たな生命観を投げかける内容となっている。