2025年5月13日から5月24日までフランスで開催される第78回カンヌ国際映画祭にて、李相日監督の最新作『国宝』が監督週間部門に選出され、公式上映されることが決定した。
カンヌ国際映画祭は、ベルリン、ヴェネチアと並ぶ世界三大映画祭のひとつであり、その中でも監督週間は、新進気鋭の才能や作家性を重視した作品を選出する独立部門である。これまでにケン・ローチ、ジム・ジャームッシュ、ソフィア・コッポラ、北野武、黒沢清らの名作が紹介されてきた実績を持つ。
李相日監督にとって、カンヌ国際映画祭への作品選出は今回が初めてとなる。これまでにも『悪人』(モントリオール)、『許されざる者』(ヴェネチア)、『怒り』(トロント、サン・セバスティアン)などで国際映画祭に参加してきたが、今回の快挙には監督本人も感慨深い様子を見せている。
「人生を懸けて臨む。その言葉通り、一年半もの間を稽古に費やした吉沢君を筆頭に、演者たちの覚悟なしには語れない作品です。同様に、スタッフの果てしない献身、そして信頼に感謝が尽きません。カンヌという形で報いられる喜びを噛み締めています。華麗であり、壮絶である歌舞伎俳優の生き様をお披露目する場として、これ以上ない大舞台です」
とコメントを寄せた。
『国宝』は、吉田修一による同名小説を原作とし、歌舞伎の世界に生きる若者たちの運命と情熱を描いた壮大な人間ドラマ。主人公・喜久雄は任侠の一門に生まれ、父を抗争で失うも、上方歌舞伎の名門・花井半二郎に引き取られその世界に飛び込む。半二郎の実子である俊介と出会い、正反対の生い立ちを持つ二人が、互いに切磋琢磨しながら芸にすべてを捧げる青春を描く。しかし、運命のいたずらが二人を翻弄し、やがて壮絶な人生の先に「国宝」と称される唯一無二の存在が誕生する。
主演は吉沢亮。共演に横浜流星、高畑充希、寺島しのぶ、永瀬正敏、渡辺謙ら豪華キャストが名を連ねる。
映画『国宝』は、2025年6月6日(金)より全国東宝系にて公開予定。
公式サイト:https://kokuhou-movie.com
公式X:@kokuhou_movie
公式Instagram:@kokuhou_movie
【作品情報】
原作:吉田修一「国宝」(朝日新聞出版刊)
脚本:奥寺佐渡子
監督:李相日
出演:吉沢亮、横浜流星、高畑充希、寺島しのぶ、森七菜、三浦貴大、見上愛、黒川想矢、越山敬達、永瀬正敏、嶋田久作、宮澤エマ、中村鴈治郎、田中泯、渡辺謙
製作幹事:MYRIAGON STUDIO
制作プロダクション:クレデウス
配給:東宝
©吉田修一/朝日新聞出版 ©2025映画「国宝」製作委員会