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ミシェル・ファイファー、ロサンゼルスの映画産業衰退を懸念「税制優遇措置を復活させるべきだ」


女優ミシェル・ファイファーが、2025年4月25日にハリウッドのTCLチャイニーズ・シアターで開催された「TCMクラシック映画祭」のハンド&フットプリントセレモニーに出席し、ロサンゼルスの映画産業の未来について懸念を表明した。

ファイファーは現在、アップルTV+の新作ドラマシリーズ『Margo’s Got Money Problems』の撮影にロサンゼルスで臨んでいる。同作にはニコール・キッドマンやエル・ファニングも共演する。しかし、過去20年間で彼女が出演した23作品のうち、ロサンゼルスで撮影されたのはわずか3本に過ぎないという。

「これは異常な事態だ」と、アカデミー賞に3度ノミネートされたファイファーは語った。「ロサンゼルスが“インダストリータウン”でなくなるのではないかと心配している」と述べ、税制優遇措置の復活が不可欠だと訴えた。

「政治の細かい事情はわからないが、税制優遇措置を戻す必要があるのは確かだ」とファイファーは強調した。「制作費を最大限スクリーンに投資するため、どこでコストを抑えられるかが重視される。たとえ100万ドル、400万ドルでも節約できるなら、制作地を移す決断につながる」

ファイファーはさらに、「雇用が消えたわけではない。ただ他の地域に移ってしまったのだ。ロサンゼルスに呼び戻さなければならない」と語った。

この意見は、ベン・アフレックが最近AP通信に語った内容とも重なる。アフレックは「カリフォルニア州は産業を当然のものと見なしてしまった」とし、より良い税制優遇措置が必要だと指摘している。

ファイファーはまた、自身の俳優キャリアの原点についても回想した。最初の仕事はフォードのトラックのコマーシャルであり、オレンジ郡のスーパー「ヴォンズ」で働いていた際に、上司から特別に休みをもらって撮影に臨んだという。

「当時の夢は“この仕事で生活できたら素晴らしい”というものだった。それだけで十分だった」とファイファーは語った。

約45年を経た現在も、ファイファーは「人前で話すのは非常に緊張する」と明かした。新作ドラマ『Madison』にも出演予定の彼女は、「セレモニー前は本当に緊張していた」と率直な心境を語った。

セレモニーでは、高校時代に演劇クラスに参加したことで演技に目覚めた過去を振り返り、「演劇の仲間たちは変わった人たちだと思っていたが、すぐに自分も彼らと同じだったと気づき、居場所を見つけた」とスピーチした。

会場には、ファイファーと共演経験のあるダコタ・ファニング、エル・ファニング姉妹をはじめ、夫で脚本家のデヴィッド・E・ケリー、CAAのエージェント陣、ドラマ『Madison』の共演者であるパトリック・J・アダムス、ケヴィン・ジーガーズ、アマイア・ミラー、エル・チャップマンらも出席した。

今回のハンド&フットプリントセレモニーは、2025年TCMクラシック映画祭の一環として、ベン・マンキウィッツの司会により開催された。

ソース:Michelle Pfeiffer: L.A. Needs Better Tax Incentives for Film, TV Industry