トム・クルーズが、イギリス映画協会(BFI)から最高栄誉となる「BFIフェローシップ」を授与されることが明らかになった。映画『ワルキューレ』(2008年)で共演した俳優・監督のケネス・ブラナーは、クルーズについて「俳優として過小評価されている」と語り、その才能を高く評価している。
クルーズはこれまで、『レジェンド/光と闇の伝説』や『アイズ ワイド シャット』、近年の『ミッション:インポッシブル』シリーズに至るまで、40年以上にわたりイギリスで数々の映画製作を行い、数百万ポンド規模の経済効果をもたらしてきた。この功績が評価され、BFIからフェローシップが授与される運びとなった。
ブラナーは英紙「ザ・タイムズ」のインタビューで次のように語った。 「彼がアクションで世界を驚かせることに疲れたとき、単なる映画スターとしか見ていない人たちはきっと驚くだろう。『ミッション』や『トップガン』で彼が成し遂げたことは独自のものであり、映画館で素晴らしい体験を届けるという真剣な意図を持ったエンターテインメントだ。彼は過小評価されている俳優であり、演技の黄金時代が彼を待っている。」
さらにブラナーは、クルーズがイギリスの伝統的なパブでも親しまれている様子を明かした。 「彼は静かな隅っこを見つけて、雰囲気を楽しんでいる。見つかってもいつも丁寧に対応している。自然に笑い声を上げるタイプで、自分の仕事を心から楽しんでいるのが伝わってくる。それが周囲にも伝染するのだ。」
今回の受賞にあたり、クルーズ自身も次のようにコメントを発表した。 「本当に光栄です。40年以上イギリスで映画を作り続けてきましたが、これからも止まるつもりはありません。」
なお、受賞を記念してクルーズ出演作の特集上映も1カ月にわたり実施される予定である。