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中島哲也監督『時には懺悔を』、2026年に公開延期を発表 過去の問題報道でさらなる調査と検証が必要と判断


中島哲也監督による映画『時には懺悔を』の公開が、当初予定されていたスケジュールから延期されることが発表された。新たな公開時期は2026年を予定している。

本作は、2025年1月1日に映画化決定が発表されたものの、過去の中島監督作品における問題報道を受け、多くの意見が寄せられていた。製作委員会はこれを重く受け止め、「今後同様の問題が決して起きないよう万全の対策を取るべきである」との認識に至り、さらなる調査と検証が必要であると判断した。その結果、関係者間で真相を共有し、万全の態勢で作品を届けるためには時間を要するとして、公開延期を決定した。

現在、当時の関係者へのヒアリングを中心に調査を進めており、製作委員会は「この努力が映画製作者としての今後にとって良き教訓になることを願う」とコメントしている。

1月21日には、本作の撮影時の取り組みとして以下の対策をしていたと製作委員会は発表していた。

出演者とスタッフ間の適切なコミュニケーション体制を整備

出演者と監督、製作スタッフ間の情報共有を徹底し、意思疎通不足や意図誤認によるトラブルを防止する体制を整えた。特に、身体的接触や感情表現が求められるシーンでは、インティマシーコーディネーターを配置し、出演者とスタッフ双方の身体的・精神的ケアに配慮して撮影を進めている。

また、出演者やスタッフが直接カウンセリングを受けられる体制を整備し、相談しやすい環境を用意。誰もが安心して製作に臨める環境作りに取り組んでいる。

障がいのあるお子さまへの配慮を徹底

本作では、障がいのある子どもを含むキャラクターが登場することから、実際の撮影においても特別な配慮を行っている。
撮影現場には専門資格を持つスタッフを常駐させ、出演者の健康状態と心理的ケアに細心の注意を払うとともに、小児医療・福祉分野の専門家も招へい。子どもたちの心身の安全を最優先に撮影が進められている。

また、撮影の際には、事前に家庭と十分な話し合いを行った上で、子どもの体調に配慮したスケジュールを採用。シーンごとに家庭の了承を得ながら進行している。

ハラスメント防止講習の実施

撮影前には、すべてのスタッフを対象にハラスメント防止講習を実施。現場でハラスメントが発生しないよう徹底した注意喚起を行い、出演者・スタッフともに安心して制作に臨める環境づくりに努めている。

製作委員会は、「今回の問題を重く受け止め、今後も日々改善に努める」とし、「皆様の信頼を取り戻し、より良い作品を届けることが映画制作に携わる者としての責務である」との考えを示している。

作品概要

『時には懺悔を』は、中島哲也監督が7年ぶりに手掛ける新作映画であり、打海文三による同名小説が原作。
西島秀俊、満島ひかりら豪華キャスト陣を迎え、親子、命、罪と許しをテーマに描く感動作となっている。

探偵・佐竹とその助手・聡子が殺人事件の捜査を進める中で、9年前に誘拐された障がいのある少年・新と出会う。数奇な運命を生き抜いた新と触れ合うことで、過去に傷を負った大人たちが再び生きる力を取り戻していく姿を描く。

「親であること」「親になること」という普遍的なテーマを通じ、犯した過ちを背負いながらも命の尊さを信じる人々の情状に寄り添う作品とのことだ。