サイボウズ株式会社は、出版レーベル「サイボウズ式ブックス」より、台湾の元デジタル大臣オードリー・タン氏、マイクロソフト首席研究員E・グレン・ワイル氏らによる著書『PLURALITY(プルラリティ)──対立を創造に変える、協働テクノロジーと民主主義の未来』の日本語版を2025年5月2日に刊行した。
本書はすでにTIME誌などでも注目を集めており、日本語版の刊行に際しても予約段階でAmazon「情報社会」カテゴリにて1位を獲得するなど、国内外で話題を呼んでいる。
民主主義とテクノロジーの融合を描く注目作
『PLURALITY』は、AIや巨大プラットフォームの進化が加速する現代において、民主主義が直面する課題に対し、新たなコラボレーションの形を提唱する書籍である。著者であるタン氏とワイル氏は、これを「プルラリティ(多元性)」という概念で表現。多様な価値観や視点を受け入れたうえで協働を促進するためのテクノロジーと社会システムの未来像を示している。
特に日本語版には、両著者からの特別メッセージ「日本語版刊行に寄せて」が収録されており、日本社会における多様性と協働の可能性に期待を寄せている。翻訳を担当したのは、『21世紀の資本』(トマ・ピケティ著)などで知られる山形浩生氏。解説は『なめらかな社会とその敵』の著者でありスマートニュース取締役会長でもある鈴木健氏が務めている。
著名人からの賛同も多数──ダライ・ラマ14世や蔡英文氏らも絶賛
本書には各界からの称賛も寄せられている。ダライ・ラマ14世は「多元性の中でこそ、共感や調和の花が咲く」と述べ、台湾前総統の蔡英文氏は「台湾の民主主義が対話へと進化したことの象徴的存在」としてオードリー・タン氏の実績を称賛している。
また、イーサリアム創設者ヴィタリック・ブテリン氏は「本書は、技術と自由な未来のあり方に明確なビジョンを与える」と評価している。
日本こそがプルラリティの実践地──著者の熱い期待
著者のタン氏は「日本こそが次なる道を照らし出す存在になり得る」と語り、ワイル氏も「プルラリティの思想は、日本文化が持つ多様性との共鳴である」と述べている。日本が直面する社会的分断や高齢化といった課題を前に、本書が提示する“協働による未来像”は大きな示唆を与える。
書籍情報
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書名:『PLURALITY 対立を創造に変える、協働テクノロジーと民主主義の未来』
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著者:オードリー・タン、E・グレン・ワイル、⿻ コミュニティ
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翻訳:山形浩生/解説:鈴木健
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仕様:A5判、624ページ(4色4ページ+1色620ページ)
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価格:3,000円(税別)
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ISBN:9784909044570
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書籍版・電子版で同時発売
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Amazon商品ページ:https://www.amazon.co.jp/dp/4909044574
刊行記念イベントも開催予定
刊行を記念して、オードリー・タン氏とE・グレン・ワイル氏が登壇するトークイベント「次世代の民主主義と日本の未来」が2025年5月11日(日)に開催される。モデレーターは元ハフポスト日本版編集長・竹下隆一郎氏。詳細はこちらから。
サイボウズ式ブックスとは
「チームワークあふれる社会をつくる」を掲げるサイボウズが、オウンドメディア「サイボウズ式」の延長として展開する出版レーベル。書店支援の一環として「掛け率50%」という取り組みにより、書店粗利の底上げにも寄与している。公式サイト:https://cybozushiki.cybozu.co.jp/books/
PLURALITY日本語版公式サイト
本書に関する詳細情報やオンラインフォーラムは以下からアクセス可能である。
公式サイト:https://cybozushiki.cybozu.co.jp/books/plurality/