1994年公開の名作アクション映画『スピード』で共演し、一躍スターダムに駆け上がったキアヌ・リーブスとサンドラ・ブロックが、再びスクリーンで顔を揃える。Amazon MGMスタジオが新たに手がけるロマンススリラー映画に、両名が主演として出演することが発表された。
Amazon MGMが仕掛ける新作スリラー 脚本は『ジャッキー』のオッペンハイム
現在、作品の正式タイトルや詳細なプロットは未発表ながら、スタジオ側は本作を「推進力のある(propulsive)」ストーリーと位置づけている。脚本を担当するのは、『ジャッキー/ファーストレディ 最後の使命』や『Zero Day』などを手がけたノア・オッペンハイムである。
プロデュースには、サンドラ・ブロックのFortis Films、キアヌ・リーブス、マーク・ゴードンとビビー・ダン(The Mark Gordon Company)、ノア・オッペンハイムとサラ・ブレムナー(Prologue Entertainment)が名を連ねる。企画はゴードンとオッペンハイムが発案し、リーブスとブロックとともに開発が進められている。
『スピード』で生まれた名コンビが再集結
キアヌ・リーブスとサンドラ・ブロックの共演は、1994年の『スピード』と2006年の『イルマーレ』に続き、3度目となる。中でも『スピード』は、爆弾が仕掛けられたバスの運転を巡るスリリングな展開と、二人のケミストリーが高く評価され、アクション映画史にその名を刻んだ作品である。
主演の二人に加え、ヤン・デ・ボン監督の巧みな演出が観客を魅了し、30年近くを経た今なおその緊張感とスピード感が語り継がれている。ロサンゼルス市警のSWAT隊員ジャック(リーブス)と、乗客として巻き込まれた女性アニー(ブロック)が協力し合い、極限状況の中で奮闘する姿は、多くの映画ファンの心に刻まれている。
『スピード』は今なお高評価 批評家・観客ともに絶賛
『スピード』は、批評家・観客の双方から高い評価を受け続けている。Rotten Tomatoesでは95%の支持率(73件のレビュー)、Metacriticでは78/100、CinemaScoreでは「A」と、いずれも高スコアを記録している。
映画評論家ロジャー・イーバートは、「巧妙なぜんまい仕掛けのような映画」と評し、4つ星中3つ星を付けた。また、日本のFilmarksでは平均評価3.8(5点満点)、映画.comでも「全く古さを感じさせない傑作」と絶賛されている。([Filmarks][3]/[映画.com][4])
CGに頼らずリアルなスタントを多用したアクションや、主演二人の緊張感ある掛け合いが、今もなお多くの観客の支持を集めている。
両主演の近年の活動と制作陣の実績
キアヌ・リーブスは『ジョン・ウィック:コンセクエンス』で主演・製作総指揮を務めたほか、『マトリックス レザレクションズ』(2021年)でもネオ役を再演。WME、Range Media Partners、スコット・シムズが代理人を務めている。
一方のサンドラ・ブロックは、Paramount映画『ザ・ロストシティ』、Netflixの『許されざる者』『バード・ボックス』などで主演・製作を兼任。『しあわせの隠れ場所』でアカデミー賞を受賞し、『ゼロ・グラビティ』では主演女優賞にノミネートされている。
制作に加わるマーク・ゴードン・ピクチャーズは、『プライベート・ライアン』『デイ・アフター・トゥモロー』『モリーズ・ゲーム』などの大作を手がけ、現在はNetflix向けにグレタ・ガーウィグ監督の『ナルニア国物語』新作を製作中。Prologue Entertainmentは、脚本重視の上質な映画・ドラマの制作で注目されている。
30年の時を経て、新たな“疾走”が始まる
映画『スピード』で生まれた伝説的なコンビが、今度はロマンススリラーという新たなジャンルで再集結する。世界中の映画ファンが熱い視線を注ぐ中、Amazon MGMによるこの新作が、再び映画界に衝撃を与えることは間違いない。キアヌ・リーブスとサンドラ・ブロックが描く新たなドラマの行方に期待が高まる。