カンヌ映画祭での初上映が決定
映画『The History of Sound』は、2025年6月開催の第78回カンヌ国際映画祭で公式上映されることが決まった。監督は『リビング』のオリヴァー・ハーマナスで、2018年の英語圏文学賞を受賞したベン・シャタックの短編小説を原作とする。配給は映画配信・配給レーベルのMUBIで、劇場公開日は未定だが年内公開が見込まれる。
あらすじ:音と記憶が紡ぐ“戦場のラブストーリー”
第一次世界大戦下、音楽学生のライオネル(ポール・メスカル)とデイヴィッド(ジョシュ・オコナー)は、前線の兵士たちの「声」と「音楽」を収録する旅に出る。やがて2人は深い絆で結ばれるが、戦争という過酷な現実が彼らの愛と友情を試していく。本作ではメスカルが劇中で歌唱を披露し、物語の鍵となる「音」の演出に注目が集まる。
キャリア絶頂の主演俳優たち
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ポール・メスカル:『アフターサン』で注目され、次回作はビートルズ4部作のポール・マッカートニー役が控える。
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ジョシュ・オコナー:『ザ・クラウン』チャールズ皇太子役で世界的人気を獲得。本作に加え、カンヌ・コンペ出品作『The Mastermind』でも主演を務める。
監督ハーマナスは「制作が遅れたことで、今の2人だからこそ描ける物語になった」と語り、メスカルも「脚本を読んだ時の感動がそのまま完成作に息づいている」と自信を見せた。
制作背景と公開展望
パンデミック、資金調達、ストライキの影響で4年越しの撮影となったが、待望の完成により映画ファンから高い期待が寄せられている。MUBIが配給権を取得しており、カンヌでの評価次第で公開スケジュールが早まる可能性もある。