マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)最新作『サンダーボルツ*(Thunderbolts*)』が、5月2日より米国と日本を含む複数国で劇場公開された。MCUフェーズ5の最終作かつ通算36作目となる本作は、MCU内の“はみ出し者”たちを集めた異色のチーム映画であり、観客と批評家の双方から高い評価を受けている。
公開初週末に合わせて、ロバート・ダウニー・Jr.は自身のInstagramを通じて『サンダーボルツ*』のグループ鑑賞を報告。投稿には、「旧アベンジャーズとのディナー&映画。ただただ驚きの連続!新アベンジャーズ(そしてボブ)におめでとう。#Thunderbolts」と記し、かつての仲間と新世代ヒーローたちの橋渡しを象徴するような集合写真を公開した。
■豪華キャストが集結──“旧アベンジャーズ”と“新戦力”が一堂に
写真には、『ソー』シリーズのクリス・ヘムズワース、『アントマン』のポール・ラッド、『キャプテン・アメリカ』の後継者アンソニー・マッキー(サム・ウィルソン)ら旧アベンジャーズ組が登場。加えて、『シャン・チー』のシム・リウ、『ブラックパンサー』シリーズのウィンストン・デューク(M’バク)といった次世代キャラも加わった。
注目すべきは、昨年『デッドプール&ウルヴァリン』でガンビットとしてMCUデビューを果たしたチャニング・テイタム、今夏公開の『ファンタスティック・フォー:ファースト・ステップス』に登場予定のヴァネッサ・カービー(インビジブル・ウーマン役)、エボン・モス=バクラック(ザ・シング役)らの姿も含まれている点だ。彼らは次回作『アベンジャーズ:ドゥームズデイ』(2026年5月1日公開予定)で本格的に合流する。
なお、ロバート・ダウニー・Jr.はアイアンマンではなく、“最強の敵”ドクター・ドゥーム役として復帰することがすでに明らかになっている。
■『サンダーボルツ*』とは何か──フェーズ5を締めくくる“半端者たち”の再生劇
『サンダーボルツ*』は、CIA長官ヴァレンティーナ・アレグラ・デ・フォンテーヌ(ジュリア・ルイス=ドレイファス)が極秘に進めていた超人兵士計画「センチリー(ボブ・レイノルズ)」の失敗から幕を開ける。証拠隠滅のために招集されたイェレナ・ベロワ(フローレンス・ピュー)、ジョン・ウォーカー、ゴースト、タスクマスターらは、作戦が罠であることに気づき共闘を決意。途中でバッキー・バーンズやレッド・ガーディアンも加わり、暴走する“センチリー/ヴォイド”に立ち向かう。
監督は『Robot & Frank』やNetflix『BEEF/ビーフ』のジェイク・シュライアー。脚本はエリック・ピアソン、ジョアンナ・カーロが手がけ、音楽は『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』で注目を浴びたSon Luxが担当している。
本作は、2021年にはDisney+ドラマ『ファルコン&ウィンター・ソルジャー』で“チーム結成”を匂わせる描写が話題となり、2022年にSDCCで正式発表。2023年の全米脚本家・俳優組合のストライキで撮影は一時中断したものの、2025年4月のロンドン・プレミアも大きな話題となった。
■批評家も好評価──VFX控えめ、キャラ重視の“異色作”
Rotten Tomatoesでは公開初週の批評家スコアが88%を記録。「MCUらしからぬメンタルヘルスへの踏み込み」「VFXを控えた分、キャラクター同士の心理描写が豊か」といった点が好意的に受け止められており、従来のMCUファンだけでなく、シリアスな人間ドラマを求める層にも訴求力を持つ。
■『サンダーボルツ*』公開情報
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タイトル:『サンダーボルツ*(Thunderbolts*)』
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公開日:2025年4月22日(ロンドン・プレミア)、同年5月2日(米国、日本ほか)
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MCU位置づけ:フェーズ5最終作、MCU通算36作目
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監督:ジェイク・シュライアー
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出演:フローレンス・ピュー、セバスチャン・スタン、デヴィッド・ハーバー、チャニング・テイタム、他
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上映中:全国劇場にて公開中