グラミー賞受賞アーティストのチャペル・ローンが、カルト映画の巨匠ジョン・ウォーターズから俳優業への挑戦を勧められたことを明かした。音楽キャリアにおいて快進撃を続けるローンだが、新たな表現のフィールドとして演技に興味を持ち始めているようだ。
ローンは『W Magazine』のインタビューで、ウォーターズとの出会いについて次のように語っている。
「昨晩ジョン・ウォーターズに会ったの。信じられない体験だった。私のアイドルのひとりよ!キャリアにおける“初めて”の瞬間って限られてくるよね、って話をしていたら、彼が『俳優になれば、まだまだ“初めて”の経験がたくさんあるよ』って言ってくれたの」
この発言に驚いたローンは、「私、俳優じゃないよ?」と答えたが、ウォーターズは「すべての歌手は俳優だ!」と一蹴。「ジョン・ウォーターズに俳優って言われたら、そうかもって思っちゃうよね!」と笑顔で振り返った。
チャペル・ローンは、2023年にリリースされたデビューアルバム『The Rise and Fall of a Midwest Princess』で注目を集め、2025年にはグラミー賞の最優秀新人賞を受賞。アーティストとしての地位を確立しつつある。
一方で、ジョン・ウォーターズは2004年の風刺映画『A Dirty Shame』以来、映画監督としては長らく活動を控えていた。しかし2022年、同氏の小説『Liarmouth: A Feel-Bad Romance』がヴィレッジ・ロードショー・エンターテインメントにより映像化権を取得され、自ら脚本・監督を務める予定であった。
主演にはオーブリー・プラザが決定し、2024年4月には「良い脚本が完成した」と語っていたものの、製作資金が確保できず、同年11月にはプロジェクトが中止されたことが発表された。
ローンがウォーターズとの出会いをきっかけに本格的に俳優業へと舵を切るかどうかは不明だが、「すべての歌手は俳優である」という言葉が、今後のキャリアに新たな一歩をもたらす可能性は十分にある。