韓国の総合コンテンツ企業CJ ENMは、2025年5月9日から11日まで千葉・幕張メッセで開催した世界最大級のKカルチャーフェスティバル「KCON JAPAN 2025」が、3日間で約11万人を動員し成功裏に閉幕したと発表した。2012年に米国アーバインで始まったKCONは、今回の開催をもって累計来場者数210万人を突破。日本を皮切りに、今年8月には「KCON LA 2025」の開催も予定されており、グローバルな拡大路線をさらに加速している。
33組のアーティスト出演、270ブース出展の大規模フェス
「KCON JAPAN 2025」は、合計33組のアーティストによる約74本のステージプログラムが実施されたほか、K-POP、ビューティー、ライフスタイル、フードなどを網羅した270のブースが展開。観客は5つのステージを回遊しながら、好みに合わせた公演とアクティビティを自由に楽しんだ。参加型エリア「FESTIVAL GROUNDS」や新設の「X STAGE」「ARTIST STAGE」など、年々進化するフェス体験が好評を博した。
MZ世代を中心に賑わいを見せた本イベントでは、Samsung Galaxy、CJ OLIVE YOUNG、CJ ONSTYLE、bibigoなど13の公式スポンサー企業が各種体験型ブースを出展。日本現地で流行する「バッグデコ」「タンブラーデコ」文化とも連動し、来場者にリアルなKライフスタイル体験を提供した。
ファンとアーティストが“最も近い距離”で交流する独自の空間
本フェスの魅力は、ファンとアーティストが直接交流できるコンテンツの充実にある。「MEET & GREET」「DANCE STAGE」「SHOWCASE」などのファンダムプログラムでは、振付の直接指導や360度ステージでの単独パフォーマンスなど、他にはない臨場体験を提供。「Mnet Plus」ではM COUNTDOWNの楽屋を再現した「Waiting Room Live」も登場し、K-POPファンにとっての“秘密基地”として注目された。
また、観客の中から抽選で「KCON生涯入場パス」と「Galaxy S25 Ultra」をプレゼントするなど、累計来場者200万人突破を記念した特別イベントも実施された。
スペシャルコラボやカバーステージで熱狂の連続
夜の目玉「M COUNTDOWN」ステージでは、ZEROBASEONEのSUNG HAN BINを筆頭に、BOYNEXTDOORやiznaのメンバーが日替わりでMCを担当。KickFlip、IS:SUE、tripleSらによるStray Kids、BLACKPINK、SEVENTEENのカバーパフォーマンスや、INI、JO1、D-LITE、TAEMIN、HIGHLIGHTらの圧巻のステージが続いた。さらに、Mnet 30周年記念企画「K-POP Generation」ではBTS「MIC Drop」やTWICE「PICK ME」などが披露され、会場の熱気は最高潮に達した。
NHK「Venue101」とのスペシャルコラボも話題となり、JO1の新曲「ICY」のステージが5月17日に放送予定。俳優の佐藤健やドラマ出演俳優らも登場し、フェスの枠を超えたクロスカルチャーイベントとしての魅力を示した。
中小企業支援や海外展開促進の機会としても注目
KCONは単なる音楽イベントにとどまらず、ビジネス面でも注目を集めている。中小ベンチャー企業や農漁業協力財団との連携による「K-COLLECTION with KCON JAPAN 2025」では、ビューティー・食品・ファッションなど39社が参加。訪問者のリアルな反応を活かしつつ、グローバル市場への足がかりを築いた。
CJ ENM音楽コンテンツ事業本部長のシン・ヒョンガン氏は「30年間にわたり築いてきたCJ ENMの強みを基盤に、アーティストやブランドのグローバル展開を後押ししていきたい」とコメントした。
今後も続くグローバル展開、8月には「KCON LA 2025」開催
CJ ENMが展開するKCONは、アジア、中東、欧米を含む14地域で開催されており、今後もグローバル展開を加速する構えだ。次回は2025年8月、米国ロサンゼルスにて「KCON LA 2025」が開催予定であり、日本での成功を追い風に、世界規模でのKカルチャー発信がさらに期待される。