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松岡充主演、デヴィッド・ボウイ遺作ミュージカル『LAZARUS』が日本初演へ——稽古場レポート公開


世界的ロックスター、デヴィッド・ボウイの遺作となったミュージカル『LAZARUS(ラザルス)』が、2025年5月31日より横浜・KAAT神奈川芸術劇場で、6月28日・29日には大阪・フェスティバルホールで日本初演を迎える。開幕を控える中、白熱する稽古場の様子が公開された。

SF映画『地球に落ちて来た男』の“その後”を描く異色作

本作は、ボウイが1976年に主演した映画『地球に落ちて来た男』の“その後”を描いた続編的ストーリー。ボウイ自身と劇作家エンダ・ウォルシュが脚本を手がけ、主人公ニュートンが地球での孤独と混乱を抱える姿を描く。ボウイが晩年、病と向き合いながら創作した本作は、“遺書”とも称され、強いメッセージ性を帯びている。

英語の歌、魂の表現——松岡充が体現する“ボウイの意思”

主人公・ニュートンを演じるのは、デビュー30周年を迎えた松岡充。稽古場では、ボウイが1986年の映画『ビギナーズ』に提供した「Absolute Beginners」を力強く歌唱。そのシーンでは、鈴木瑛美子演じるエリーがニュートンを妖艶に誘惑するが、やがて拒絶され、上原理生演じる悪魔的存在・バレンタインが「Dirty Boys」を歌いながら近づくという緊迫した展開が描かれる。

歌唱は全編英語で行われるが、セリフは日本語という構成。稽古場では発音や感情の表現にまで細やかな指導が入るなど、ボウイの“遺志”を忠実に再現するための熱意が随所に見られた。

白井晃演出、言葉を超えた“物語”を探求

演出は俳優としても活動する白井晃。稽古場では、「シーンごとに何を見せるべきか」「感情を下へ落とす」といった指導を重ね、台本に記されていない人物背景までを丁寧に解説。言葉ではなく“想像”で観客に届く演劇を目指し、演者と共に90分以上のシーン構築を繰り返していた。

特に印象的だったのは、松岡演じるニュートンが天に右手を差し伸べるラストシーン。白井は「ゆっくり、ゆっくり」と語りかけ、深い余韻と静寂の中でその場を締めくくった。松岡は「ボウイの魂を表現したい」と語り、終演後も黙して天を見上げ続けていた。

“Lazarus”に込めた再生のメタファー

タイトル『LAZARUS』は、キリストによって死から復活した聖書の人物名に由来する。劇中でニュートンは、家族の待つ故郷への帰還を願いながらも、次々と試練に直面する。混乱する脳内、揺れる人間関係——それらが視覚的・身体的演出で巧みに描かれ、ボウイの世界観とリンクしていく。

同作の楽曲には、『All the Young Dudes』『Changes』『Heroes』といった代表曲のほか、『No Plan』『Killing a Little Time』『When I Met You』など本作のために書き下ろされた楽曲も多数収録。ボウイの“最後の言葉”が、音楽を通して観客に届けられる。

公演概要・チケット情報

【横浜公演】
日程:2025年5月31日(土)~6月14日(土)
会場:KAAT神奈川芸術劇場〈ホール〉
料金:SS席 18,000円/S席 13,500円/A席 10,000円(全席指定・税込)
主催:イープラス/キョードー東京/KAAT神奈川芸術劇場
問合せ:キョードー東京 0570-550-799

【大阪公演】
日程:2025年6月28日(土)~29日(日)
会場:フェスティバルホール
料金:S席 13,800円/A席 10,000円(全席指定・税込)
主催:サンライズプロモーション大阪
問合せ:キョードーインフォメーション 0570-200-888

チケット情報:
横浜公演は好評発売中
大阪公演は5月18日(日)10:00より発売開始

公式サイト:https://lazarus-stage.jp