実在の連続殺人犯ジョセフ・ジェームズ・デアンジェロを描く実録犯罪スリラー『Golden State Killer(旧題:The Policeman)』が、2025年のカンヌ・マーケットにてライオンズゲートによる販売のもとで注目を集めている。主演はヴィンセント・ギャロとジェームズ・フランコ。米国内配給はライオンズゲートのジャンル映画部門パートナーであるグラインドストーンが手がける。
本作は、1970年代から1980年代にかけてカリフォルニアで住民を恐怖に陥れ、2018年に逮捕された実在の犯罪者「ゴールデン・ステート・キラー」ことデアンジェロの犯行と、それを追う刑事の葛藤を描いた作品である。脚本・監督はヴィト・ブラウンが務め、ギャロがデアンジェロを、フランコが連続殺人を阻止すべく奮闘する刑事役を演じる。
プロデューサーにはスコット・クレイトン、ジョーダン・ガートナー、バリー・ブルッカー、トッド・ウィリアムズ、ゲイリー・A・ハーシュが名を連ねる。なお、ガートナーは当初、脚本・監督として関わっていたが、現在は製作に専念している。
映画は現在ポストプロダクション中であるが、2023年11月のオーディション時におけるギャロの不適切発言をめぐり、SAG-AFTRA(米映画俳優組合)による調査対象となったことでも注目を集めた。複数の女性俳優が性的発言に関する苦情を申し立てたとされており、製作過程で一定の波紋も生じている。
ギャロは『ブラウン・バニー』で知られる俳優・監督・音楽家で、ヴェネツィア国際映画祭で最優秀男優賞を受賞した経歴を持つ。フランコは『127時間』『スプリング・ブレイカーズ』『スモーキング・ハイ』などで広く知られ、現在も複数のインディペンデント映画作品(『Bunny-Man』『Alina of Cuba: La Hija Rebelde』など)を進行中である。彼がスタジオ映画に出演するのは、2021年に元学生からの性的加害訴訟で和解して以来となる。