2026年11月20日公開予定の新作映画『The Hunger Games: Sunrise on the Reaping』に、キーラン・カルキンがシーザー・フリッカーマン役で出演することが明らかになった。オスカーとエミーの受賞歴を誇るカルキンは、最悪の死のゲームを華やかに演出する司会者としてスクリーンに登場する。なお、この役は過去シリーズではスタンリー・トゥッチが演じていた。
本作はスーザン・コリンズの同名小説を原作とし、『ハンガー・ゲーム』シリーズ本編の約四半世紀前を舞台にしている。ウディ・ハレルソンが演じたヘイミッチ・アバナシーが、ジェニファー・ローレンス演じるカットニス・エバディーンのメンターになる以前、若き日の姿が描かれる。
『Sunrise on the Reaping』では、ヘイミッチが主人公となり、第50回ハンガー・ゲームの朝から物語が展開される。彼が死と隣り合わせのアリーナに足を踏み入れる決意を描くサバイバルドラマとなっている。
ライオンズゲート モーションピクチャー グループ共同社長のエリン・ウェスターマンは、カルキンの起用について「彼のシーンを支配する存在感と魅力は、暗黒の祭典を司会するシーザーにぴったりだ。スタンリー・トゥッチが記憶に残る存在にしたこの役を、キアランが新たな命で蘇らせてくれる」とコメントしている。
カルキンは現在、キャリアの絶頂期にある。今年初めには、映画『リアル・ペイン』での演技によりアカデミー助演男優賞をはじめとする数々の映画賞を受賞。また、HBOドラマ『サクセッション』最終シーズンでの主演男優としてエミー賞も獲得しており、EGOT達成へと歩みを進めている。現在はブロードウェイで『グレンギャリー・グレン・ロス』に出演中で、ボブ・オデンカークやビル・バーと共に舞台を彩っている。
本作にはすでに、ジョセフ・ザダ(ヘイミッチ役)、ホイットニー・ピーク、マッケナ・グレイス、ジェシー・プレモンス、マヤ・ホーク、ケルヴィン・ハリソン・Jr.、リリ・テイラー、ベン・ワン、エル・ファニング(エフィー役)、レイフ・ファインズ(スノー大統領役)といった豪華キャストが参加を発表している。
監督は、2012年の『ハンガー・ゲーム2』以来シリーズを手がけてきたフランシス・ローレンスが続投。脚本はビリー・レイ、プロデューサーにはニーナ・ジェイコブソンとブラッド・シンプソン(Color Force)、エグゼクティブ・プロデューサーにはキャメロン・マッコノミーが名を連ねる。これまでに公開されたシリーズ5作品の累計興行収入は、全世界で33億ドルを超えている。
なお、『Sunrise on the Reaping』の原作小説は、米・英・アイルランド・カナダ・オーストラリア・ニュージーランドで発売初週に150万部を売り上げ、米国内だけで120万部を記録。これは前作『バラッド・オブ・ソングバード・アンド・スネークス』の2倍、『モッキングジェイ』の3倍という圧倒的な数字である。
プロデューサーのジェイコブソンは「キアランの魅力、ウィット、予測不能な演技力は、シーザーというキャラクターに新たな深みを与えるだろう。残虐なゲームを娯楽に変える司会者には、彼のような多層的な演技が不可欠だ」と期待を寄せた。
ライオンズゲート側ではメレディス・ウィークとスコット・オブライエンがプロジェクトを統括。契約交渉はフィル・ストリナが担当した。
『Sunrise on the Reaping』は、世界的メガヒットシリーズの新たな幕開けとなるに違いない。