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『スター・ウォーズ』『レイダース』でアカデミー賞受賞のプロダクション・デザイナー、レス・ディリー氏が84歳で死去


ハリウッド映画界の巨匠、アルツハイマー病の合併症により逝去

ハリウッド映画界で長年にわたり活躍し、『スター・ウォーズ』や『レイダース/失われたアーク《聖櫃》』などの名作でアカデミー賞を受賞したプロダクション・デザイナーのレス・ディリー氏が、火曜日にアルツハイマー病の合併症により84歳で死去した。

ウェールズ出身のディリー氏は、映画業界で60年以上にわたってキャリアを積み、数々の名作映画の視覚的世界観の構築に貢献してきた映画界の巨匠である。

アカデミー賞2度受賞の輝かしい経歴

ディリー氏は、ジョージ・ルーカス監督の『スター・ウォーズ』(1977年)とスティーブン・スピルバーグ監督の『レイダース/失われたアーク《聖櫃》』(1981年)で、それぞれ1978年と1982年にアカデミー美術賞を受賞した。これらの作品は、現在も愛され続けるルーカスフィルムの不朽の名作シリーズの記念すべき第1作目として映画史に名を刻んでいる。

さらに、『アビス』『スター・ウォーズ/帝国の逆襲』『エイリアン』でもアカデミー賞ノミネートを獲得するなど、SF・アドベンチャー映画の分野で卓越した才能を発揮した。

多岐にわたる代表作品

ディリー氏の手がけた作品は多岐にわたり、『スーパーマン』『アメリカン・ウェアウルフ・イン・ロンドン』『ネバーセイ・ネバーアゲイン』『レジェンド/光と闇の伝説』『エクソシスト3』『キャスパー』『ディープ・インパクト』『インスペクター・ガジェット』など、ジャンルを問わず幅広い作品で才能を発揮した。

ウェールズから始まった映画人生

1941年に南ウェールズのロンダ・バレーで生まれたディリー氏は、23歳の時に1963年のジェームズ・ボンド映画『007 ロシアより愛をこめて』で左官工として映画業界入りを果たした。その後、製図工、美術監督助手へと着実にキャリアを積み重ね、1972年の『戦略大作戦』やノーマン・ジュイソン監督による1973年のロック・オペラ『ジーザス・クライスト・スーパースター』などの作品に携わった。

家族からの追悼コメント

遺族は声明で次のように述べている。「レスの遺産は、60年以上にわたって彼が命を吹き込んだ多くの象徴的な映画作品の中に、そして彼が自身の仕事への敬意を込めて個人的に建設した家族の家の中に生き続けている。映画業界への愛情は最後まで明らかだった。撮影現場にいない時は、自宅の工房で物作りを楽しみ、アイスホッケーをプレイし、美味しい紅茶を味わっていた。驚くべき職業倫理、独特なイギリス的ユーモア、人生への愛情に加えて、彼は献身的で愛情深い夫、父親、祖父、そして多くの人にとっての友人であった。彼を深く恋しく思うだろう」

残された家族

ディリー氏は38年間連れ添った妻レスリー・ライクス・ディリー氏と、5人の子供たち(ソフィア・ディリー氏、レスリー・ジョン・ディリー2世氏、アイボリー・ディリー氏、エマ・ジェーン・ディリー氏、ジョージア・ディリー氏)に看取られた。

ディリー氏の死去により、ハリウッド映画界は偉大なビジュアル・アーティストを失ったが、彼が手がけた数々の名作は今後も世界中の映画ファンに愛され続けることだろう。

ソース:Les Dilley Dead: ‘Star Wars’ Production Designer was 84