今回で9回目となる「クランチロール・アニメアワード 2025」にメディアとして参加してきました。
その模様はBrancに掲載しています。
クランチロール・アニメアワード2025受賞結果一覧:アニメ・オブ・ザ・イヤーに「俺だけレベルアップな件」が輝く | Branc(ブラン)-Brand New Creativity-
【クランチロール・アニメアワード2025】松岡茉優、ディーン・フジオカら豪華ゲストが来場、オレンジカーペットを彩る【写真】 | Branc(ブラン)-Brand New Creativity-
同アニメアワードは世界中のアニメファンの投票によって決まります。今年、アニメ・オブ・ザ・イヤーに選ばれたのは『俺だけレベルアップな件』でした。関係者のみなさん、おめでとうございます。

この結果を意外だと受け止める日本のアニメファンも多いかもしれません。国内ならもっと盛り上がった作品はありますから。
しかし、『俺レべ』の海外での人気はかなり高く、実際に2024年の作品でもトップレベルなんですね。そういう意味で、海外と国内のアニメファンの志向の違いが出た結果かもしれません。
『俺レべ』の原作は、海外で非常に人気が高く、ウェブトゥーンも日本のマンガ同様に多くの人に読まれています。このあたりのメディア環境の違いなどがこの結果に反映されていると思われます。そういう意味では、興味深い結果ですね。
同作は、放送・配信の2年前くらいから海外ではプロモーション初めて結構力の入ったタイトルだったこともあるかもしれません。もちろん、原作ファンの期待に応えるアニメーション映像に仕上げたA-1 Picturesの力あっての受賞です。
今後は、海外の原作やIPを日本のスタジオで制作するという事例が増えていくかもしれません。優れた物語は世界中から生まれていますし、海外のアニメファンが広がれば広がるほど、そのマーケットが重要視されていくことになるでしょうから。日本のアニメ業界的にも今回の『俺レべ』受賞はなにげにインパクトのあるものだったかもしれません。
アワードの意義は議論を産むことにもあると思います。今回の結果を受けて、日本の原作供給者たちに危機意識が広がり、一層の努力を促せればそれはいいことですし、海外と国内の意識の差に気が付ければ、それも学びとして重要です。国内のアニメファンにとっても学びが多いのではないかと思います。
あと、シンプルにクリエイターが称えられる華やかな舞台があることの重要さです。そういうものはやっぱりモチベーションにつながると思いますし、作品の製作委員会やプロモーション担当もこのアワードを結構意識するようになってきてるように見受けられます。これまで以上にファンに投票を呼び掛けたり、ノミネートされたことをニュースにしたりなどという動きがあったような気がします。日本で開催するようになって3年目ですが、かなり意識が変化してきているなと実感できました。