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日経エンタテインメント、グローバル進出データ可視化プロジェクト開始
株式会社日経BPが運営する「日経エンタテインメント!Web」は2025年5月27日、日本のエンタテインメント産業の海外進出状況をデータで可視化する新連載「JAPANエンタメ世界進出分析」を開始したと発表した。
同連載では、毎回1カ国に焦点を当て、各国で話題となっている日本のアニメやJ-POPなどのエンタテインメントコンテンツを、日経データ・ラボとの共同データ解析により多角的に分析する。
特集ページはこちら:JAPANエンタメ 世界進出分析:日経クロストレンド
政府目標:2033年までにエンタメ海外売上20兆円達成へ
日本政府は現在、マンガ、アニメ、音楽、ゲームなどのエンタテインメント産業の海外輸出拡大に本格的に取り組んでいる。2033年までに同産業の海外市場規模を、現在の自動車産業と同水準となる20兆円に拡大する目標を掲げている。
エンタテインメント産業の中核である映像、アニメ、ゲーム、出版4分野の2023年輸出額は5兆7000億円(ヒューマンメディア調べ)で、目標達成には約4倍の成長が必要となる。
特に注目すべきは日本アニメ市場の急成長である。一般社団法人日本動画協会の調査によると、2023年には海外市場が国内市場を上回り、約1兆7200億円規模に拡大した。これは日本アニメの国際競争力の高さを示すデータといえる。

インドネシア:世界トップクラスのエンタメ市場成長率
連載第1回のターゲット国として選ばれたインドネシアは、世界的に見てもトップクラスのエンタテインメント市場成長率を誇る。
世界4大コンサルティングファームの一つであるPwCの調査データによると、インドネシアのエンタテインメント市場は2023年から2028年にかけて年平均8.5%の高成長が見込まれており、市場規模は100億ドル(約1兆4000億円)を超えると予測されている。

TikTok分析で判明した意外な日本エンタメ人気作品
連載第1回では、TikTok上のデータ分析を通じて、インドネシアで話題となっている意外な日本エンタテインメント作品を明らかにする。また、なぜインドネシアでエンタテインメント市場がこれほど急拡大しているのかの背景要因についても詳細に解説する。
インドネシア編は全3回構成で展開される予定:
第1回:TikTok分析で見えたインドネシアで話題の意外すぎる日本エンタメとは? 第2回:アニメ『SAKAMOTO DAYS』がインドネシアでヒット、その新戦略とは(仮題) 第3回:YOASOBI、アニメ主題歌『アイドル』よりもバラード『たぶん』が刺さる理由(仮題)
今後の展開:サウジアラビア、インド、米国も分析対象に
インドネシア分析完了後は、サウジアラビア、インド、米国などの主要市場における日本エンタテインメントの人気動向についても、同様のデータ分析手法を用いて解説する予定である。