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「コーダ あいのうた」製作陣によるハリウッドリメイク、予告編とポスターが解禁
2017年にタイで記録的大ヒットを収めた映画「バッド・ジーニアス 危険な天才たち」のハリウッドリメイク版「BAD GENIUS バッド・ジーニアス」が、7月11日に日本公開されることが決定した。本作は第94回アカデミー賞で作品賞を受賞した「コーダ あいのうた」の製作スタッフが手がけており、映画業界で大きな注目を集めている。
タイ映画史上最大のヒット作をリメイク
オリジナル版「バッド・ジーニアス 危険な天才たち」は、ナタウット・プーンピリヤ監督による2017年の作品で、タイ国内興行収入1位を記録。さらに中国、香港、ベトナム、マレーシア、ブルネイ、マカオ、フィリピンを含む16の国と地域でサプライズヒットを記録し、これらの国々ではタイ映画史上歴代興収1位という快挙を達成した。日本でも公開時には満席続出の大ヒットを記録している。
天才少女リンが仕掛ける世界規模のカンニング計画
物語の主人公は、貧しい家庭で育った天才少女リン。有名高校に特待生として入学した彼女が、落第の危機に瀕した親友を助けるため、試験中に奇想天外な方法で答えを教えたことから、すべてが始まる。この事件をきっかけに、リンを取り巻く環境は一変し、やがて世界をまたぐ大規模なカンニング計画へと発展していく。ハリウッドリメイク版では、オリジナル版とは異なる結末が用意されているという。
新鋭カリーナ・リャンが天才少女リンを熱演
主人公リンを演じるのは、スティーヴン・ソダーバーグ監督のホラー映画「プレゼンス 存在」で鮮烈な印象を残した新鋭女優カリーナ・リャン。努力型の秀才でリンの相棒となるバンク役には、人気テレビシリーズ「BEL AIR」で主演を務め、全米のティーンから絶大な支持を得るジャバリ・バンクスが配された。
さらに「アベンジャーズ」シリーズでドクター・ストレンジの相棒ウォン役で知られるベネディクト・ウォンが、ランドリーを営むリンの純朴な父・モウ役で出演している。
ピアノのコードを使った完璧なカンニングトリック
解禁された予告編では、取り調べ室でカンニングを否認するリンの姿から物語が始まる。全科目で学年トップの成績を収めた特待生のリンは、案内役のグレース(テイラー・ヒックソン)と親友になり、順風満帆な学園生活を送るかに見えた。
しかし、リンの高い頭脳に目を付けたグレースの恋人パット(サミュエル・ブラウン)がカンニングビジネスを持ちかけることで状況は一変。リンはピアノのコードを利用した完璧なトリックを生み出し、学園を席巻する。さらに富豪弁護士であるパットの父親から「息子をコロンビア大学に入れてくれ」という依頼を受け、世界一の監視を誇る共通試験を破るための大規模カンニング計画が始動する。
予告編では、リンの「不公平な世界は頭で覆す」「自分の望むものを手に入れる、ルールを破ってでも」という力強い言葉が印象的に響いている。
初監督J・C・リーが脚本も担当
メガホンを取るのは、本作が初監督作品となるJ・C・リー。これまで映画、演劇、テレビシリーズの脚本を数多く手がけ、2019年にサンダンス映画祭でプレミア上映された「ルース・エドガー」では高い評価を集めた実力派だ。
共同脚本には、リーと「ルース・エドガー」でタッグを組んだ経験があり、「キャプテン・アメリカ ブレイブ・ニュー・ワールド」で監督・脚本を務めたジュリアス・オナーが参加。製作には「コーダ あいのうた」のプロデューサーであるパトリック・ワックスバーガーが名を連ねている。
7月11日から全国公開、新宿バルト9ほかで上映
「BAD GENIUS バッド・ジーニアス」は7月11日から東京・新宿バルト9ほか全国の映画館で公開される。天才高校生が仕掛ける史上最大のカンニング計画という斬新な設定と、アカデミー賞受賞スタッフによる製作陣の組み合わせで、今夏最注目の話題作となりそうだ。
公式サイト:映画『BAD GENIUS』公式サイト