株式会社アートプリントジャパン(本社:東京都)は、女性画家・イラストレーターとして長年活躍してきた福山小夜による描き下ろし原画をもとに制作された版画シリーズ第1弾を発表した。29点に及ぶ新作版画は、全国の同社直営店にて2025年6月上旬より販売開始される予定である。
本シリーズの版画は、箔加工を施したキャンバスジクレー仕様となっており、原画の持つ美しさと力強さを忠実に再現した仕上がりが特徴だ。代表作のひとつであるシルクスクリーン作品「男の肖像『高倉健の世界』」でも知られる福山は、俳優・高倉健の内面性や存在感を巧みに表現し、見る者の感性に深く訴えかける作品を生み出してきた。
今回のラインナップには、額装完成品として「記憶2」(税抜86,000円)、「無題No.2」(税抜110,000円)、「無題No.6」(税抜70,000円)などが含まれており、いずれも版画芸術(2025年6月1日発売号)にも掲載される。
福山小夜は1951年奈良県生まれ。1977年よりフリーランスのイラストレーターとして活動を開始し、広告や出版業界で多彩な作品を発表してきた。1991年にはバルセロナのピカソゆかりの芸術拠点「4GATS」で個展を開催。フランスの曲馬団ジンガロにインスパイアされた「ジンガロ」シリーズや、青の世界を探求した「プロジェクトアズール」など、その創作活動は国内外で高く評価されている。
挿画家としても活躍し、沢木耕太郎との共著『冬の旅人 高倉健の肖像』(1988年・集英社)、伊集院静による新聞連載小説『琥珀の夢』『ミチクサ先生』『君のいた時間』など、多数の文学作品に寄稿している。
今回のアートプリントジャパンとのコラボレーションは、福山の芸術性をより多くの人々に届ける新たな試みとして注目を集めており、アートファンにとっては見逃せないシリーズとなりそうだ。