ダーレン・アロノフスキーが製作し、サンドラ・ヒュラーがナレーションを担当する長編ドキュメンタリー『アンダーランド(原題:Underland)』が、2025年6月5日開幕のトライベッカ映画祭ドキュメンタリー・コンペティション部門でプレミア上映される。本作はロバート・マクファーレンのベストセラー自然文学を原作とし、「人類の目がほとんど届かない地下世界への神話的旅」を映画化した作品だ。
地下世界を巡る“宇宙飛行士”たちの旅
『アンダーランド』は、古いトネリコの木の根元から深淵の洞窟、氷河の奥に潜む氷河河川、海底の埋葬室、さらには宇宙の謎を解明すべく建設された地下研究施設までを網羅する。作品は「アンダーワールドの宇宙飛行士」と称される探検家や科学者の目線を通じ、恐怖と暗闇が支配する地下世界を“知と驚異”に変えるプロセスを映し出す。
製作陣とクリエイティブチーム
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製作:ダーレン・アロノフスキー、アリ・ハンデル、ローレン・グリーンウッド、ジェシカ・ハロップ
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監督:ロバート・プティ
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脚本:ロバート・プティ & ロバート・マクファーレン
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撮影監督:ルーベン・ウッディン・デシャンプス
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ナレーション:サンドラ・ヒュラー
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制作会社:Sandbox Films/Protozoa Pictures/Planet Octopus Studios/Spring Films
アロノフスキーは「プティ監督は“神話と人物”を映画的に融合させることに成功した。これまで観たことのない独創的なドキュメンタリーだ」と語る。一方、プティ監督は「氷河河川や水没した排水路など、想像を絶するロケーションで撮影した」と製作の過酷さを振り返る。
4年半を費やした実験的ドキュメンタリー
原作者マクファーレンは「本作は4年半の歳月をかけ、物質とメタファーを震わせる実験的ドキュメンタリーに仕上がった」と述べる。撮影は狭隘な洞窟や水没環境で行われ、最新の特殊機材と科学的監修のもと、“見ることの不可能”を可視化する映像美を追求した。
トライベッカ2025での上映と販売状況
本作は6月5日(現地時間)にトライベッカ映画祭ドキュメンタリー・コンペティションでワールドプレミアを迎える。映画祭期間中はセールスタイトルとして各国配給権の売買が行われる見込みであり、日本公開やストリーミング配信の動向が注目される。
ソース:‘Underland’ First Look: Darren Aronofsky Produces Cave Doc