6月3日更新
以下の情報はでっち上げであるとクリント・イーストウッドが声明を発表した。
米俳優・映画監督のクリント・イーストウッドが、オーストリアの新聞「Kurier」によるインタビュー記事について「完全な捏造である」と声明を発表した。SNSを中心に拡散し、多数のメディアにも引用された当該インタビューだが、イーストウッドは「事実無根」と明確に否定している。
イーストウッドは2025年6月2日、米メディア「Deadline」を通じてコメントを発表。「最近、私に関するいくつかの報道が出回っている。そこで、真実を明らかにしておきたい」と前置きし、「私は95歳になったことは事実だ。しかし『Kurier』というオーストリアの新聞、あるいは他のいかなる記者とも最近インタビューはしておらず、報じられている内容は完全な偽物である」と断言した。
問題となった記事では、イーストウッドが新作映画のプリプロダクションに入っていると語り、「リメイクやフランチャイズばかりの時代に異を唱えた」とされていた。だが、これらの発言も本人によって否定された。
「Kurier」はウィーンを拠点とし、発行部数は約10万部とされるが、現時点で同紙から公式な反論やインタビュー内容に関する説明は出ていない。
イーストウッドは昨年末、最新監督作『Juror #2』を発表。同作には俳優ニコラス・ホルトが出演したが、その後の新作に関する具体的な情報は明かされていない。ただし、米メトログラフ誌のインタビューでは、自身の映画監督としてのキャリアについて「観客が判断するものだ」とし、「物語が湧き上がってくる。ただそれを映画にする。あれこれ考えすぎるとダメになる」と語っている。
さらに、今年2月に死去した盟友ジーン・ハックマンについても、「彼ほど素晴らしい俳優はいなかった。直感的で、常に真実味のある演技をした」と追悼のコメントを寄せ、「親しい友人でもあり、とても寂しく思う」とその死を惜しんでいる。
映画界のレジェンド、クリント・イーストウッドが95歳という年齢にも関わらず、新作映画の製作準備を進めていることが明らかになった。
オーストリアの出版社クリエ(Kurier)とのインタビューで、今週土曜日に95歳の誕生日を迎えるイーストウッドは、現在新作映画のプリプロダクション段階にあることを明かした。また、ファンに対して「まだ長い間」引退の心配をする必要はないと語った。
年齢を重ねることで向上する技術
「男性が年齢とともに上達しない理由はない」とイーストウッドは述べた。「今日の私にはより多くの経験がある。確かに、ある年齢で感覚を失う監督もいるが、私はそうではない」
『許されざる者』の監督として知られるイーストウッドは、現在の映画業界の状況について言及し、映画館がリメイク、続編、既存IPの映画化作品で埋め尽くされていない時代を懐かしんでいると語った。
ハリウッド黄金時代への郷愁
「脚本家がスタジオの小さなバンガローで『カサブランカ』のような映画を書いていた古き良き時代が恋しい。誰もが新しいアイデアを持っていた時代だ」とイーストウッドは振り返った。「我々はリメイクと続編の時代に生きている。私も3回続編を撮ったことがあるが、もう長い間そうしたものには興味がない。私の哲学は『新しいことをやるか家にいるかだ』というものだ」
絶え間ない進化への意欲
イーストウッドは、ハリウッドの「古いシステム」での成長経験が、アーティストとして絶えず進化し、次の素晴らしい映画のアイデアを探し続ける姿勢を培ったと説明した。
「俳優として、私はまだスタジオと契約しており、古いシステムの中にいて、毎年何か新しいことを学ぶことを強いられていた」とイーストウッドは語った。「だからこそ、まだ何かを学べる限り、あるいは本当にボケるまで働き続けるつもりだ」
ソース:Clint Eastwood Shades Era of Remakes: Do Something New or Stay at Home