西島秀俊が主演を務める日本・台湾・アメリカ合作映画『Dear Stranger/ディア・ストレンジャー』の特報映像が公開された。本作は2025年9月にTOHOシネマズシャンテほか全国で公開予定である。
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ニューヨーク舞台のヒューマンサスペンス、誘拐事件から始まる夫婦の破綻を描く
本作品は、アメリカ・ニューヨークを舞台とするヒューマンサスペンス映画である。誘拐事件を発端として破綻していく夫婦の姿を通して、見えない人種の壁、孤独、人と人が分かり合うことの困難さを描いている。
監督・脚本は『ディストラクション・ベイビーズ』で知られる真利子哲也が担当した。主演の西島秀俊と共演するのは、台湾の国民的女優グイ・ルンメイである。両者の初共演作品となる。
全編ニューヨーク撮影、西島秀俊が9割英語セリフの演技に挑戦
撮影は全編ニューヨークで行われ、西島秀俊は9割が英語セリフという挑戦的な演技を披露している。これまでの日本映画では珍しい本格的な英語演技が注目される。
特報映像で明かされる不穏な物語、謎の人形も登場
公開された特報映像では、トランプ再選後のニューヨークで暮らすアジア人夫婦・賢治(西島秀俊)とジェーン(グイ・ルンメイ)を襲った息子の誘拐という悲劇が軸となる。とある秘密を抱えながら翻弄され崩壊していく夫婦の姿が映し出されている。
息子を探しながらもすれ違い葛藤する賢治とジェーンに、数々のノイズが畳みかけられる演出が印象的である。押しかけてくる強盗、暗闇で銃を発砲する賢治、”BLANK”と落書きされた車、不穏な音楽、故障した車の耳障りな雑音などが不協和音のように重なり、緊張感あふれる空気感を生み出している。
映像のラストには、ティザービジュアルに描かれている謎の人形が登場し、賢治が「Who is it?」(誰だ?)と英語で問いかけるシーンで締めくくられる。この人形の正体と物語への関わりが大きな注目点となっている。
国際色豊かな制作陣による話題作、9月全国公開
日本・台湾・アメリカの三カ国合作という国際的なプロジェクトとして注目される本作品は、現代社会が抱える人種問題や孤独感といった普遍的なテーマを扱っている。西島秀俊の本格的な英語演技と、真利子哲也監督による緊張感あふれる演出が話題を呼んでいる。
映画『Dear Stranger/ディア・ストレンジャー』は2025年9月、TOHOシネマズシャンテほか全国で公開される。