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【ネタバレ】『あなたを奪ったその日から』第9話:エビ混入の真相がついに明かされる:大森南朋の衝撃の真実


テレビドラマ『あなたを奪ったその日から』第9話は、これまで隠されてきた衝撃的な真実が次々と明かされる回となった。登場人物それぞれの思惑が複雑に絡み合い、視聴者の心を揺さぶる巧みな脚本に、ただただ引き込まれた。親として、人間として、その罪と葛藤に苛まれる登場人物たちの姿が、痛いほど胸に迫る。

遂に明かされた事故の真相:梨々子の告白が招く波紋

結城旭(大森南朋)は、長きにわたり隠蔽してきたアレルギー混入事故の被害者遺族が中越紘海(北川景子)であることを知り、激しく動揺する。一方、東砂羽(仁村紗和)は、鷲尾勇(水澤紳吾)の娘であることを明かし、結城が鷲尾に口止め料として500万円を支払った事実を暴こうとする。事態が混迷を極める中、結城は紘海を自宅に招き、ついに事故の真相を語り始めた。

事故当日、急遽厨房に立ったのは、娘の結城梨々子(平祐奈)だった。父の開業した店を誇りに思っていた梨々子は、得意だったエビ入りピザをレシピを確認せずに作ってしまったのだ。梨々子の告白は、これまで結城が抱え込んできた罪の重さを明らかにするものだった。結城は責任者としての管理ミスと、娘可愛さゆえに真実を隠蔽したことを告白。その場に同席していた東もまた、この事実を世に知らしめようとする。家族を守るために罪を重ねてきた結城の苦悩が、痛々しいほどに伝わってくる場面である。

絡み合う親たちの思惑と悲痛な叫び:憎悪の果てに見えるもの

真相を知った紘海は、怒りのやり場を失い激昂する。「謝罪して気が済んだのか」と結城を問い詰めるが、最愛の娘、灯は決して戻らない。紘海は、娘を守れなかった自分自身を「なんて愚かな親なんだろう」と責め続ける。謝罪で終わることのできない悲しみは、一生続くのだと紘海は訴える。しかし、そんな悲痛な叫びを上げながらも、紘海は結城を憎めなくなっている自分に気づく。その背景には、結城萌子である中越美海(一色香澄)の存在がある。紘海もまた、自らの犯した罪、すなわち娘を守れなかったこと、そしてもう一つの罪を告白しようと葛藤しているのだ。

親として子を守ろうとする結城の行動は、確かに愛ゆえのものであったが、それが梨々子を追い込み、更なる苦しみを与えていた事実も明らかになる。木戸江身子(鶴田真由)が語るように、親たちの責任が梨々子を罪の意識に苛ませていたのだ。それぞれの親たちが、自らの子どもを守ろうとするがゆえに起こした行動が、結果として互いを傷つけ、苦しめるという皮肉な構図が胸を締め付ける。

望月の追及と美海の気づき:張り巡らされた伏線が示す結末

望月耕輔(筒井道隆)は、紘海が持っていたキーホルダーから美海の素性を探り、美海が萌子ではないかと感づき始める。ピザの混入事件にはYUKIデリに落ち度はないと信じていた望月だが、結城の不審な態度に疑問を抱き、次第に真実に近づいていく。そして、紘海が萌子と思われる少女と暮らしていること、その少女が美海と名乗っていることを知る。

望月は、紘海が抱える罪の真相にほぼ確信を得ているように見える。同時に、美海もまた、自身が結城萌子であるという出自の真相に気づいてしまう。望月の鋭い洞察力と、張り巡らされた伏線が回収されていく展開は、まさに圧巻の一言だ。罪を告白するのか、それとも隠し通すのか。追い詰められた紘海と、真実を知ってしまった美海、そして望月がこれからどのような行動に出るのか。それぞれの人物が抱える葛藤が、最終話に向けてどのように昇華されていくのか、期待が高まる。

この物語は、親が子を思う気持ちが、時として罪となり、悲劇を生むことを示唆している。単純な復讐劇とはならずに罪を犯した者同士、失った者同士の奇妙な共鳴とそれでも許しきれない気持ちがないまぜになった見事にドラマティックな展開をしていく。

非常によく練られた脚本だ。結城は罪を認めた。残る罪は紘海が萌子を誘拐して美海として育て、そのことを隠し続けてきたことだけ。この罪と紘海はどう向き合うのか、次週も目が離せない展開が続く。

誰もが罪を背負って、誰もがそれと相対することの痛みに苦しんでいる。加害者が被害者でもあり、被害者が加害者でもあるこの物語の真骨頂はむしろここからなのかもしれない。結城は罪を告白した今、紘海もまた罪に向き合わねばならない。

登場人物
中越紘海(北川景子)
東 砂羽(仁村紗和)
結城梨々子(平 祐奈)
玖村 毅(阿部亮平)(Snow Man)
鷲尾 勇(水澤紳吾)
野口初芽(小川李奈)
中越美海/結城萌子(一色香澄)
村杉結愛(田山由起)
鳥谷陸翔(内藤秀一郎)
小石川雪子(原 日出子)
木戸江身子(鶴田真由)
三浦勝昭(大浦龍宇一)
木戸雅人(中原丈雄)
望月耕輔(筒井道隆)
結城 旭(大森南朋)