株式会社文藝春秋は2025年6月23日、『週刊文春WOMAN』2025夏号を発売した。今号の特集は「『人生後半のお金』のすべて」。俳優の三浦友和がカンヌで語った半生と家族への思いのほか、香取慎吾、稲垣吾郎らのインタビューも掲載されている。
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特集は「『人生後半のお金』のすべて」
老後資金、退職金、相続、投資など、多くの人が関心を寄せる「お金」の問題。本特集では、人生の後半をより豊かに生きるためのヒントを多角的に探る。表紙画は香取慎吾による「en」が飾っており、香取自身も特集にあわせて自身のお金観について語っている。
三浦友和がカンヌで明かした半生と家族への思い

今年のカンヌ国際映画祭「ある視点」部門に出品された映画『遠い山なみの光』。主演の義父役を務めた三浦友和が、現地カンヌでのインタビューに応じた。
故・忌野清志郎らと音楽を志した10代、そして俳優としてデビューし、後に伴侶となる山口百恵との共演でスターダムを駆け上がった20代。インタビューでは、その後の俳優として試行錯誤した30代、40代の苦悩も率直に語っている。
「俳優としてうまくいかない時代っていうのは30代から40代ぐらいまで続くんですけどね。(中略)子育てが楽しかったのもあって、仕事に対する不安感みたいなのは何も感じなかったんです」
子育てが仕事の不安を乗り越える支えになったと振り返る三浦。73歳となった現在に至るまでの半生、妻・山口百恵への感謝、そして息子たちへの思いを赤裸々に明かした。また、「終活っていう言葉は嫌いなんですよね」と、自身の死生観についても言及している。
香取慎吾、ソロ活動とお金観を語る

SMAPの活動終了から9年、ソロアーティストとして初の全国アリーナツアーを開催中の香取慎吾。一度はステージを降りた彼が、なぜ今、ソロのステージで“生(なま)”の感覚にこだわるのか、その理由を明かす。特集テーマに合わせ、自身のお金との向き合い方についても語っている。
稲垣吾郎と金原ひとみが考える「性と正義」

稲垣吾郎がホストを務める人気連載「談話室稲垣」には、作家の金原ひとみが登場。金原の最新長編『YABUNONAKA-ヤブノナカ-』を題材に、「性と正義」という根源的なテーマについて深く語り合った。
文芸界で起きた性加害の問題に触れつつ、金原は「同じ事件でも見る人によってこんなに捉え方が違うんだということが、私自身の実感としてあった」と執筆の動機を語る。それに対し稲垣は、「どんな業界でも、自分が害になっている可能性はある」と、作中の登場人物に感情移入しながら、時代の変化の中で生じる価値観のズレについて考察した。見る人によって「真実」の姿が変わる、まさに芥川龍之介の『藪の中』のような現代社会の複雑さを浮き彫りにする対談となっている。
『週刊文春WOMAN』2025夏号 商品情報
- 雑誌名: 『週刊文春WOMAN』2025夏号
- 発売日: 2025年6月23日
- 定価: 748円(税込)
- 出版社: 株式会社文藝春秋