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ダコタ・ジョンソン、監督デビューへ。サイコパス役にも意欲「もう有害な現場で時間は無駄にできない」


映画『マダム・ウェブ』などで知られる女優のダコタ・ジョンソンが、チェコで開催中のカルロヴィ・ヴァリ国際映画祭に出席し、長編映画監督デビュー作の準備が最終段階にあることを明らかにした。プロデューサーとしての哲学や、今後演じてみたい役柄についても語り、キャリアの新たな一歩を踏み出す意欲を示した。

 

監督デビュー作は「非常に大切な」プロジェクト

 

ジョンソンが監督デビュー作として準備しているのは、自身にとって「非常に大切な」プロジェクトであるという。この作品は、映画『Cha Cha Real Smooth』で共演した自閉症の女優、ヴァネッサ・バーグハートと共に進めている。

ジョンソンは米Variety誌のインタビューに対し、「これまで長編映画を監督する準備ができていない、自信がないと常に感じていた」と語った。しかし、バーグハートに対しては「非常に保護的な気持ち」を抱いており、「彼女のことはよく知っている。この世界観が見えるから、他の誰にもやらせないと決めた」と、自らメガホンを取る強い決意を明かした。

 

「有害な撮影現場はもうたくさん」プロデューサーとしての哲学

 

ジョンソンは自身の製作会社「TeaTime Pictures」を通じてプロデューサーとしても活動しており、健全な制作環境の重要性を強調した。

「セットで人々がどのように協力し合うかを非常に気にしている」と述べ、「健全な協力関係が築けないのであれば、それは良い組み合わせではない。もう有害な撮影現場や、楽しくも充実してもいない、不健康な状況で時間を無駄にすることはできない」と断言した。

有害な現場の定義として、「意地悪な人、見下すような人、不親切な人」とは対峙したくないとし、「協力する気のない人とも仕事はしない」と付け加えた。プロデューサーという立場になったことで、共に働く人々を選べるようになり、それが大きな違いを生んでいると語った。

 

次に演じたいのは「サイコパス」役

 

今後の俳優としてのキャリアで挑戦したい役柄について問われると、ジョンソンは「サイコパス」役を演じたいと熱望していることを明かした。さらに、「アクション映画もぜひやってみたい」と語り、特定のジャンルに固執せず、「様々な条件が合えば、どんな役にもオープンだ」と柔軟な姿勢を見せた。

 

映画の「成功」とは?興行収入だけではない価値観

 

インディペンデント映画から『マダム・ウェブ』のような大規模なスタジオ作品まで、幅広い作品に携わってきたジョンソン。映画製作における「成功」の定義について、「現在、その基準は変化している」と指摘する。

「今の時代、興行収入だけで成功を測るのは難しい」と述べ、自身にとっての成功とは、観客が作品を見て「何かを感じてくれること」や、映画を完成させること自体にあると語った。「映画を完成させるのは本当に大変なこと。映画が世界を救うとは決して思わないが、映画が存在することは素晴らしいことだ」と締めくくった。

ジョンソンは同映画祭で、これまでの功績を称える会長賞を受賞。最新の出演作としては、コリーン・フーヴァーのベストセラー心理スリラーを映画化したAmazon MGMスタジオの『Verity』の撮影を終えたばかり。俳優、プロデューサー、そして未来の監督として、彼女の多岐にわたる活躍から目が離せない。

ソース:Dakota Johnson Is Getting Ready to Shoot Directorial Feature Debut