ロンドンで開催中のワイヤレス・フェスティバルにて、ヘッドライナーを務めるドレイクが初日、R&Bをテーマにしたステージでローリン・ヒルをサプライズゲストとして招き、観客を熱狂させた。ローリン・ヒルの代表曲「Ex-Factor」とドレイクのヒット曲「Nice For What」のマッシュアップが披露され、会場は興奮の渦に包まれた。
R&Bの祭典:ドレイクと豪華ゲストによる一夜限りの共演
7月11日(金)に行われたワイヤレス・フェスティバル初日、ドレイクはR&Bに特化したセットリストを展開し、マリオ、ボビー・ヴァレンティノ、ブライソン・ティラー、ギヴィオンといった人気R&Bシンガーたちを次々とステージに上げた。自身のレーベルOVO所属のPARTYNEXTDOORも登場し、「Come and See Me」から「Moth Balls」、「Somebody Love You」、「Spider-Man Superman」など、数々の共演曲を披露した。
この夜最大のハイライトは、ローリン・ヒルの登場であった。彼女の「Ex-Factor」のパフォーマンスが、ドレイクが自身の2018年のヒットシングル「Nice For What」をラップする形でシームレスに移行。この曲はローリン・ヒルの1998年のグラミー賞受賞アルバム『The Miseducation of Lauryn Hill』からのサンプルを使用しており、まさにこの瞬間のために用意されたかのような完璧なマッシュアップであった。
観客の熱狂とSNSでの反響
フェスティバルの映像からは、観客の活気と熱狂ぶりがうかがえる。あるファンは、このマッシュアップを目撃したことを「これまでライブで見た中で最も信じられないことの一つ」と評し、「生でこの瞬間を見られたことは本当にクレイジーだった」と付け加えた。また、ソーシャルメディアのパーソナリティであるBenDaDonnnも、Adin RossのKickストリームでのライブ配信中に、ローリン・ヒルの登場に明らかに衝撃を受けている様子が確認された。
この熱狂的な反応は、先週末の「エッセンス・フェスティバル」でのローリン・ヒルの公演とは対照的だ。ニューオーリンズのシーザーズ・スーパードームで行われた同フェスティバルでは、運営上の問題によりローリン・ヒルの出演時間が午前3時頃までずれ込み、ほぼ無人のスタジアムでパフォーマンスを行ったと報じられていた。エッセンス側は遅延の原因となった技術的な問題について責任を認め、「彼女は予定通り到着し、ステージに立ち、伝説にしかできないパフォーマンスを披露した。遅延は彼女のせいではない。我々が責任を負う」とInstagramで投稿していた。
ドレイク、20周年を迎えるワイヤレス・フェスティバルに3日間出演
ケンドリック・ラマーをはじめとするラッパーとの確執に言及した最新シングル「What Did I miss?」をリリースしたばかりのドレイクは、ワイヤレス・フェスティバル20周年を記念し、土曜日と日曜日にも再びステージに立つ予定だ。このフェスティバルではこれまで、リアーナ、ニッキー・ミナージュ、ジェイ・Z、ブルーノ・マーズといった錚々たるアーティストたちがパフォーマンスを披露してきた。ドレイク自身も、2012年、2015年、2021年に出演しており、今回が4度目の出演となる。