俳優トム・ホランドが、主演を務めるマーベル・スタジオの新作『スパイダーマン:ブランニュー・デイ』について言及した。コロナ禍の影響でスタジオ撮影が中心だった前作『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』とは対照的に、新作では「オールドスクールな映画製作」に立ち返り、実際のロケ地での撮影を重視する方針を明らかにした。
原点回帰へ:「オールドスクールな映画製作」とリアルなロケ地
トム・ホランドは、自身が主催したパデルのトーナメントでインタビューに応じ、待望のシリーズ復帰について「もちろん、天にも昇る気持ちでとても興奮している」と語った。
彼は、「スパイダーマンを演じることは旧友と会うようなものだ」と述べた上で、前作の撮影状況を振り返り、「前作ではCOVIDのせいで出来ることに本当に制限があった。映画の全編をステージ(スタジオ)で撮影したんだ」と明かした。
続けて、新作の方向性について次のように語った。 「今作では、僕たちは本当にオールドスクールな映画製作に立ち返り、リアルなロケ地で撮影する。だからこそ、グラスゴーから撮影を始めるんだ。僕たちが準備している大規模なセットピースのために、グラスゴーの街路を使うことになる」
このアプローチは、彼にとってシリーズ1作目『スパイダーマン:ホームカミング』を彷彿とさせるものであり、「まるで『ホームカミング』を再び作るような気分になるだろう。久しぶりだから、新鮮な空気を吸うような気分になるはずだ。ファンは僕たちが作り上げているものに大喜びしてくれると思う」と自信をのぞかせた。
物語は「新鮮なスタート」へ
ホランドは以前、シネマコンのイベントでも本作について言及しており、「新鮮なスタート(a fresh start)」になることを示唆していた。
「『ノー・ウェイ・ホーム』の最後で、ピーター・パーカーが世界で最も愛する人々を救うために自身のアイデンティティを犠牲にするという、とてつもないクリフハンガーで皆さんを残したことは知っている」と前置きし、「だから、『スパイダーマン:ブランニュー・デイ』は新鮮なスタートだ。まさにその通りの作品になる。僕が言えるのはそれだけだ」と語り、ネタバレには細心の注意を払っている様子を見せた。
新監督と豪華キャスト、そして過去作の成功
トム・ホランドが主演する「スパイダーマン」シリーズは、これまで全作が世界的な大ヒットを記録している。2017年の『ホームカミング』は8.8億ドル、2019年の『ファー・フロム・ホーム』は11.3億ドル、そして2021年の『ノー・ウェイ・ホーム』は世界で19億ドルという驚異的な興行収入を達成した。
過去三部作はジョン・ワッツが監督を務めたが、『スパイダーマン:ブランニュー・デイ』では『シャン・チー/テン・リングスの伝説』で知られるデスティン・ダニエル・クレットンがメガホンを取る。
物語の詳細は依然として謎に包まれているが、キャストに関しては、ジョン・バーンサルがパニッシャー役で出演することや、『ストレンジャー・シングス』のセイディー・シンクが役名不明ながらマーベル・デビューを飾ることが報じられている。また、ゼンデイヤ(MJ役)とジェイコブ・バタロン(ネッド役)の続投も期待されている。
『スパイダーマン:ブランニュー・デイ』は、ディズニーとマーベル・スタジオにより、2026年7月31日に全米で劇場公開予定である。
ソース:Tom Holland Says ‘Spider-Man: Brand New Day’ Filming in Real Locations