『君の名前で僕を呼んで』や『チャレンジャーズ』で知られるルカ・グァダニーノ監督の最新作、心理スリラー映画『After the Hunt』の予告編が公開された。本作はジュリア・ロバーツを主演に迎え、アヨ・エデビリ、アンドリュー・ガーフィールドが共演する注目作である。
大学を舞台に描かれる告発と特権の物語
本作は、ある大学を舞台に繰り広げられる心理スリラーである。ジュリア・ロバーツが演じるのは、大学教授のアルマ・オルロフ。彼女は、自身の優秀な教え子(アヨ・エデビリ)が、同僚の人気教授(アンドリュー・ガーフィールド)から暴行を受けたと告発したことで、個人的にも職業的にも岐路に立たされる。
一方、告発された教授は、学生が盗作を指摘されたことへの報復として虚偽の主張をしていると反論。誰を信じるべきか、何が真実なのか。予告編では、高等教育における特権や世代間の断絶といったテーマが示唆されており、観る者の倫理観を揺さぶる重厚な物語が展開されることを予感させる。
さらに、ロバーツ演じる主人公自身が抱える過去の暗い秘密も、この事件をきっかけに白日の下に晒されようとしており、物語はより一層複雑な様相を呈していく。
豪華キャストと実力派制作陣が集結
主演のジュリア・ロバーツに加え、今最も注目される俳優の一人であるアヨ・エデビリ(『一流シェフのファミリーレストラン』)、そしてアンドリュー・ガーフィールドという豪華な顔ぶれが実現した。さらに、マイケル・スタールバーグやクロエ・セヴィニーといった実力派俳優が脇を固める。スタールバーグとセヴィニーは、グァダニーノ監督とは『ボーンズ アンド オール』以来の再タッグとなる。
監督はイタリアの鬼才ルカ・グァダニーノ。脚本は本作がデビューとなる新人ノラ・ギャレットが手掛ける。また、音楽は『チャレンジャーズ』や『Queer(原題)』でも監督と組んだトレント・レズナーとアッティカス・ロスが担当し、再びその緊張感あふれるスコアで物語を彩る。
監督が語る「キャリア最高の演技」と「挑発的な物語」
ルカ・グァダニーノ監督は、本作について「現代社会の分断や、意見をめぐる極端な立場など、今私たちがいる場所にとって非常にタイムリーな映画だ」と語る。また、「学問の世界で、若者と年長者の間で何が起こるか、そして同意の概念についての物語。非常に挑発的だが、愚かな方法ではなく、極めて明快な方法で描いている」と述べ、作品のテーマ性を強調した。
さらに監督は、主演のジュリア・ロバーツの演技を「彼女のキャリアで最高のパフォーマンスだ」と絶賛している。
一方、アンドリュー・ガーフィールドはグァダニーノ監督を「過激なアーティスト」と評し、「生きる巨匠に監督されることは夢のようだった」と、長年の念願であったタッグの実現に喜びを語った。
全米公開日と配給
『After the Hunt』は、Amazon MGM Studiosの配給により、2025年10月10日にニューヨークとロサンゼルスで限定公開された後、10月17日より全米で拡大公開される予定である。日本での公開日は未定。
作品情報
- タイトル:
- 監督: ルカ・グァダニーノ
- 脚本: ノラ・ギャレット
- 出演: ジュリア・ロバーツ、アヨ・エデビリ、アンドリュー・ガーフィールド、マイケル・スタールバーグ、クロエ・セヴィニー
- 音楽: トレント・レズナー、アッティカス・ロス
- 配給: Amazon MGM Studios
- 全米公開: 2025年10月17日(10月10日より一部劇場で先行公開)