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itch.ioが成人向け無料コンテンツのインデックスを再開
インディーゲームやクリエイター向けコンテンツの配信プラットフォーム「itch.io」は、成人向けNSFW(職場閲覧注意)コンテンツのうち、無料のものに限定してインデックス登録を再開することを発表した。
今回のインデックス再開の対象となるには、クリエイターが自身のプロジェクトページの編集画面で、価格設定セクションにある「支払いなし(No Payments)」のオプションを有効にする必要がある。
ただし、itch.ioは注意喚起を行っている。このオプションを有効にすると、これまで個別に価格設定されていたファイルもすべて無料で利用可能になる。現時点では、支払い機能を無効にした完全無料のページ設定と、「購入者のみ」のコンテンツを両立させることはできないため、プロジェクト上のすべてのファイルを無料で公開する意図がある場合のみ、この設定を有効にするよう呼びかけている。
新たな「コンテンツ警告」システムの導入を予告
インデックス再開の条件として、itch.ioは新たに「コンテンツ警告(content warnings)」システムを導入する計画も明らかにした。
この機能はまだ実装されていないが、将来的にはNSFWタグが付けられたすべてのページ所有者が、この警告表示設定を完了することがインデックス登録の必須要件となる。以前にインデックスされていたページに対しても、実装後に設定を完了するための猶予期間が設けられる予定である。
決済大手Stripe、成人向けコンテンツのサポートを停止
今回の発表と同時に、itch.ioはプラットフォームが長年利用してきた決済処理大手「Stripe」に関する重要な情報を公開した。
Stripeはitch.ioに対し、「性的満足を目的としてデザインされたコンテンツ」のサポートを今後提供できないことを正式に伝えた。これは、クレジットカードネットワーク自体は(適切な登録があれば)成人向けコンテンツをサポートしているものの、Stripeの提携銀行パートナーによる制限が原因であると説明されている。
Stripeからitch.ioユーザーへの伝言として、「将来的には成人向けコンテンツをサポートできるようになることを望んでいる」とのメッセージも共有された。
この決定を受け、itch.ioは先週、成人向けNSFWコンテンツと判断されたページでStripeによる決済を無効化していた。今後はStripeの定義がより明確になったため、当初の対象リストを見直す可能性もあるが、プラットフォームのリスクを回避するため、長期的にはStripe以外の新たな決済パートナーを導入する方針で、現在新たなパートナーを探しているという。
用語解説:itch.ioが定義する「成人向けNSFWコンテンツ」
itch.ioは、今回の措置の対象となる「成人向けNSFWコンテンツ(adult NSFW content)」を以下のように定義している。
これは、ページ設定で「センシティブな内容を含む(Contains sensitive material)」オプションが有効になっており、かつ「porn」「mature」「lewd」「erotic」「hentai」「fetish」といった成人向けを示唆するタグが付けられているページを指す。