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ガス・ヴァン・サント監督、ヴェネツィア国際映画祭で栄誉賞受賞へ!アル・パチーノら出演の新作『Dead Man’s Wire』もワールドプレミア上映


『グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち』や『ミルク』で知られ、アカデミー賞に2度ノミネートされたガス・ヴァン・サント監督が、第82回ヴェネツィア国際映画祭で「カンパリ・パッション・フォー・フィルム賞」を受賞することが決定した。授賞式は現地時間9月2日に行われ、これに合わせて監督の最新作『Dead Man’s Wire』がコンペティション外部門でワールドプレミア上映される。

ヴェネツィアが称える「映画への情熱」

カンパリ・パッション・フォー・フィルム賞は、生涯功労賞とは異なり、その創造的な仕事が「映画への深く永続的な情熱」を反映している映画製作者の功績を称えるものだ。この賞は、映画の物語に不朽の足跡を残そうとする芸術的ビジョンと情熱を持つプロフェッショナルに贈られる。

ヴァン・サント監督は受賞に際し、「パッション・フォー・フィルム賞を受賞できることを心から光栄に思う。この栄誉を与えてくれたカンパリに心から感謝する。私の仕事への評価だけでなく、映画の祭典という世界有数の機関を支援してくれることにも感謝したい。この伝統の一部となれることは光栄であり、彼らが映画に注ぐ情熱に深く感謝している」と声明で述べた。

芸術監督が語るヴァン・サント監督の功績

ヴェネツィア国際映画祭の芸術監督であるアルベルト・バルベラは、ヴァン・サント監督を「現代映画界におけるユニークなフィルムメーカー」と評した。バルベラは、監督がメインストリームとアートハウス系の作品を自由に行き来しながらも、常に唯一無二の創造性を維持している点を高く評価。「彼は『ドラッグストア・カウボーイ』、『マイ・プライベート・アイダホ』、『エレファント』、『ミルク』など、人々の記憶に深く刻まれる作品を世に送り出してきた。また、リヴァー・フェニックス、キアヌ・リーヴス、ケイシー・アフレック、ホアキン・フェニックス、ベン・アフレック、マット・デイモンといった才能ある俳優を発掘してきた」と、その功績を称えた。

インディペンデント映画の旗手、その輝かしい経歴

ガス・ヴァン・サントは、1980年代からアメリカのインディペンデント映画界を牽引してきた象徴的な存在である。デビュー作『Mala Noche』以降、依存症やトラウマ、疎外感に苦しむ社会の周縁にいる人々に焦点を当てた作品を撮り続けてきた。

1991年には『マイ・プライベート・アイダホ』がヴェネツィア国際映画祭のコンペティション部門に出品され、国際的な評価を不動のものとした。1997年の『グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち』はアカデミー賞で9部門にノミネートされ2部門で受賞。2008年の伝記映画『ミルク』もアカデミー賞で8部門にノミネートされ、主演男優賞と脚本賞を獲得した。

また、2003年にはコロンバイン高校銃乱射事件に触発された実験的な作品『エレファント』で、カンヌ国際映画祭の最高賞であるパルム・ドールと監督賞をダブル受賞している。

注目集まる新作スリラー『Dead Man’s Wire』

今回ヴェネツィアで上映される新作『Dead Man’s Wire』は、実話に基づくスリラー映画である。1977年に元不動産開発業者のアンソニー・G・”トニー”・キリツィスが、ショットガンを自身の首にワイヤーで固定し、住宅ローン銀行家を人質に取った立てこもり事件を描く。

キャストには、ビル・スカルスガルド、デイカー・モンゴメリー、コールマン・ドミンゴ、ケイリー・エルウィス、マイハラ、そしてアル・パチーノといった豪華な顔ぶれが揃っており、大きな注目を集めている。

第82回ヴェネツィア国際映画祭は、8月27日から9月9日まで開催される。

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