社会現象を巻き起こした伝説の少女漫画『NANA』の世界を徹底解剖するムック『矢沢あい『NANA』の世界』(平凡社)が、2025年8月7日に発売された。作者・矢沢あいの画業40周年と『NANA』連載25周年を記念した本書は、刊行前から大きな注目を集め、ムックとしては異例の発売前重版が決定している。

作者・矢沢あいが全面協力!ファン垂涎の豪華企画満載
本書は、作者・矢沢あいと集英社の全面協力のもとで制作された。見どころの一つは、これまで公開されることのなかった貴重な資料の数々である。主要キャラクターの紹介ページでは、矢沢あい本人がセレクトした未公開の下絵を掲載。さらに、「矢沢あいが語る『作画の秘密』」では、制作過程の原稿が初めて公開され、ファンならずとも必見の内容となっている。

また、12ページにわたる大ボリュームの特別企画「矢沢あいを知る『110の質問』」も実現。現在の生活や創作活動、作品への想いなど、多岐にわたる質問から、矢沢あいの「今」に迫る貴重な一問一答は、多くのファンが待ち望んだ企画といえるだろう。
登場人物からカルチャーまで、『NANA』の世界を徹底解剖
本書では、『NANA』の世界を多角的に掘り下げている。「『NANA』登場人物図鑑」では、総勢110人のキャラクターを紹介。主要人物には矢沢あい本人によるコメントも添えられており、作品への理解がより一層深まる。

巻頭言は、かねてより矢沢作品のファンを公言している小説家の辻村深月が執筆。俳優の中田クルミをはじめとする豪華執筆陣が、それぞれの視点から『NANA』の魅力を語る。
さらに、作品世界を彩るファッションや音楽などのカルチャー解説も充実している。登場人物たちが愛したヴィヴィアン・ウエストウッドのファッションや、物語の背景にあるセックス・ピストルズをはじめとしたロンドンパンクの世界について、専門家が鋭く分析する。

全作品データも収録した完全保存版
巻末には、矢沢あいの全作品データや略年譜も収録されており、資料的価値も非常に高い一冊である。『NANA』ファンはもちろん、2000年代のカルチャーを知る上でも重要な、まさに完全保存版のムックだ。
書籍情報
- 書名: 矢沢あい『NANA』の世界
- シリーズ: 別冊太陽 太陽の地図帖
- 発売日: 2025年8月7日
- 造本: B5判/112ページ/オールカラー
- 定価: 1,650円(税込)
- 出版社: 平凡社
- ISBN: 978-4-582-94634-5