2025年夏、邦画実写No.1の大ヒットを記録している映画「国宝」。その主要なロケ地となった兵庫県豊岡市の「出石永楽館」にて、映画の世界観をより深く体験できる小道具特別展示が2025年8月5日よりリニューアルされた。ファン待望の新たな展示では、主人公・喜久雄(吉沢亮)とライバル・俊介(横浜流星)の楽屋が再現され、大きな注目を集めている。

リニューアルの目玉は「主人公になりきれる」体験型展示
今回のリニューアルで最大の目玉となるのが、作中の重要なシーンが撮影された楽屋の再現セットである。喜久雄(吉沢亮)と俊介(横浜流星)が使用した楽屋が忠実に再現されており、来場者は実際に楽屋の中に入ることが可能だ。
特に、喜久雄が実際に使用した鏡台も展示されており、その前に座れば、まるで自分が映画の主人公になったかのような没入感を味わうことができる。
さらに、劇中で演じられた歌舞伎舞踊「二人藤娘」で使われる「藤の持ち枝」の貸し出しも行っている。実際に永楽館の舞台に上がり、小道具を手にすることで、役者たちの息づかいや感動を肌で感じられる貴重な体験となるだろう。
ファン垂涎!実際に撮影で使用された貴重な小道具たち

館内には、再現セット以外にもファン必見の小道具が多数展示されている。人間国宝・小野川万菊(田中泯)の楽屋に置かれていた屏風絵や、物語の鍵を握る「二人藤娘」の歌舞伎絵など、いずれも実際に撮影で使用されたものばかりだ。
また、永楽館の玄関周りには役者の幟(のぼり)が立ち並び、映画で見た景色そのものが広がる。建物の外から中まで、作品の世界にどっぷりと浸れる空間が広がっている。


映画「国宝」とは
吉田修一の傑作小説を、『悪人』『怒り』の李相日監督が映画化。任侠の家に生まれながらも歌舞伎の世界に飛び込み、芸の道に人生を捧げた主人公・立花喜久雄の壮絶な半生を描く一代記である。主演の吉沢亮をはじめ、横浜流星、田中泯といった豪華キャスト陣の熱演が話題を呼び、第78回カンヌ国際映画祭「監督週間」部門にも選出されるなど、国内外で高い評価を獲得している。
開催概要
- 開催期間: 2025年8月5日(火曜日)から9月中旬頃まで
- 場所: 出石永楽館(兵庫県豊岡市出石町柳17-2)
- 入館料: 大人400円/学生240円/中学生以下無料
- 開館時間: 午前9時30分~午後5時00分(入館は午後4時30分まで)
- 休館日: 木曜日
- ※休館日の他、貸館時は見学不可。詳細は出石永楽館へ要問い合わせ。
なお、9月中旬以降は、会場を「出石家老屋敷」(兵庫県豊岡市出石町内町98-9)に移して展示が継続される予定である。
出石町全体で「国宝」の世界を発信
出石永楽館以外にも、豊岡市出石町の各所で映画関連の展示が行われている。豊岡市役所出石庁舎や図書館出石分館などでも小道具が展示されており、町を巡りながら「国宝」の聖地巡礼を楽しむことができる。この夏、映画の感動を追体験しに、出石を訪れてみてはいかがだろうか。