Netflixで9月3日に配信が開始された大ヒットシリーズ『ウェンズデー』シーズン2 パート2。配信開始によって、ファンの間で様々な憶測を呼んでいたレディー・ガガの役柄がついに明らかになった。
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レディー・ガガ、幽霊ロザリンド・ロットウッド役で登場
以前から出演が発表されていたレディー・ガガは、第6話「汝自身に災いあれ(Woe Thyself)」で、ネヴァーモア学園の元教師である幽霊、ロザリンド・ロットウッド役として登場した。ロザリンドは、ウェンズデー(ジェナ・オルテガ)と同じく「大鴉(Raven)」の血を引く人物である。
物語の中で、超能力を失ったウェンズデーはロザリンドに助けを求める。しかし、ロザリンドは代償として、ウェンズデーとルームメイトのイーニッド(エマ・マイヤーズ)の精神を入れ替えてしまう。互いを深く理解しなければ死に至るという過酷な試練を課す、物語の重要なキャラクターだ。
ティム・バートン監督による新曲MVも公開
ドラマの配信開始に合わせ、レディー・ガガは新曲『The Dead Dance』を正式にリリースした。さらに、ティム・バートンが監督を務めたミュージックビデオも公開され、大きな話題を呼んでいる。
衣装デザイナーが明かす、ガガの幽霊衣装の秘密
本作の衣装デザインを手掛けたコリーン・アトウッドとマーク・サザーランドは、ガガが演じるロザリンドの衣装について、その制作秘話を語った。
サザーランドによると、脚本家チームが作成したロザリンドの経歴に基づき、彼女が生きていた1930年代のシルエットをデザインに取り入れたという。「彼女は『大鴉』なので、袖には光が当たると微かに浮かび上がる羽の刺繍を施しました。また、彼女が宙を漂う際に動きが出るよう、衣装の縁にも羽をあしらっています」と、細部へのこだわりを明かした。さらに、非常に軽いヴェールを重ねることで、幽玄な雰囲気を演出した。
また、ガガの役作りへの姿勢も絶賛。「彼女はキャラクターに完全に入り込んでいました。撮影現場にいたのは世界的スターのレディー・ガガではなく、あくまでキャラクターであるロザリンドでした」と語り、そのプロフェッショナルな姿勢が衣装制作にも良い影響を与えたことを示唆した。
シーズン最大の見せ場、豪華絢爛なチャリティ・ガラ
本作のファッションにおけるハイライトは、第7話「我に災いの金を(Woe Me the Money)」で描かれるネヴァーモア学園のチャリティ・ガラ(資金調達のための舞踏会)である。このシーンでは、アダムス・ファミリーをはじめとする登場人物たちが、18世紀のヴェネツィアを彷彿とさせる豪華な舞踏会の衣装に身を包んで登場する。
アトウッドによれば、このシーンの準備にはシーズン全体を要したという。デザイナーチームはイタリアやイギリスの工房とも連携し、主要キャストの衣装デザインと並行して、壮大な舞踏会のための衣装を制作し続けた。
アダムス・ファミリーとネヴァーモアの生徒たちが魅せる舞踏会ファッション
デザイナーたちにとって、この舞踏会シーンにはお気に入りの衣装が数多くあるという。サザーランドは、パグズリー(アイザック・オルドネス)が着用した道化師の衣装を挙げ、「すべての三角形が一つ一つ手作業で組み合わされており、彼がその衣装を着た姿が大好きでした」と語った。また、階段を下りてくるアダムス・ファミリー全体の姿も「本当に素晴らしかった」と振り返る。モーティシア役のキャサリン・ゼタ=ジョーンズはゴールドのアクセントが効いた黒のドレスを、ゴメズ役のルイス・ガスマンは精巧な刺繍が施された時代物のコートを見事に着こなしている。
一方、アトウッドはウェンズデーのドレスについて、「『舞踏会になんて来たくない』という彼女の雰囲気を表現した、反・舞踏会的なところが気に入っています」と述べた。また、身長190cmを超えるグウェンドリン・クリスティー(ウィームズ学長役)のために時代物のドレスを仕立てるという挑戦も、非常に楽しい経験だったと語った。
『ウェンズデー』シーズン2が目指す世界観の拡大
アトウッドは、この大規模な舞踏会シーンがシーズン2全体の方向性を示していると語る。「原作であるチャールズ・アダムスの世界観を核としながら、ティム・バートンのような先見性のある監督と共に、その世界をさらに上のレベルへ押し上げ、広げていくことが目標です」。
サザーランドも、「アダムス・ファミリーを現代に蘇らせ、視聴者がキャラクターに共感できるようにすることが重要です。特にウェンズデーやイーニッドの衣装から、ファンが自身のスタイルに取り入れられる要素を提供したいと考えています」と付け加えた。
壮大なスケールと緻密なディテールで描かれる『ウェンズデー』シーズン2 パート2は、現在Netflixで独占配信中である。