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AIが描く小泉八雲の「怪談」— TSKとDLEがタッグでショートアニメ化、アニメと実写の2バージョンで恐怖を届ける


TSKさんいん中央テレビとDLEが共同で、AI技術を駆使したショートアニメ「小泉八雲のKWAIDAN(怪談)の世界」を制作・放送することが発表された。明治の文豪、小泉八雲が残した怪異・奇譚の世界を、新たな映像表現で現代に蘇らせる。放送は2025年10月から開始される予定。

小泉八雲の「怪談」がショートアニメに

本企画は、山陰中央テレビジョン放送株式会社(TSK)と株式会社ディー・エル・イー(DLE)が共同出資して制作するミニ番組である。

小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)は、島根県松江市にゆかりの深い文豪として知られる。彼が残した作品群の中から、日本各地に伝わる怪談13話を厳選し、1話約3分のショートアニメとして映像化する。

第1話には、特に有名な「耳なし芳一」が選ばれた。その他にも、八雲が暮らした松江を舞台とする「飴を買う女」「月照寺の大亀」「松江城の怪異」「小豆とぎ橋」といった物語の放送が予定されており、地元に根差したコンテンツとしての側面も持つ。

AI技術が拓く新たな映像表現

アニメーション制作を手掛けるDLEは、今年新たにAI技術を導入した新スタジオ「OBETA AI STUDIO」を開設した。従来のアニメ制作工程にAIを導入することで、高品質なコンテンツを迅速かつ大量に制作することが可能となった。

本作は、このAIスタジオが地上波番組を手掛ける第一弾となる。DLEの小野亮社長がかつて島根に在住していた縁から、TSKとの共同制作が実現した。

特筆すべきは、同じシナリオから2種類の異なる映像を制作する点である。日本のアニメーションの美学を活かした2Dスタイルの「アニメルック版」と、AIならではの写実的でリアルな表現が特徴の「実写ルック版」がそれぞれ放送される。これにより、視聴者はAIが生み出す表現の「怖さ」と「映像美」を、異なる視点から楽しむことができる。

アニメルック版
実写ルック版

豪華制作陣が集結

監督は、「秘密結社 鷹の爪」の生みの親であり、しまねSuper大使「吉田くん」の作者でもあるDLE社長のFROGMAN氏が自ら担当する。

また、番組のナビゲーションキャラクター「紺霞」(こんか)のデザインは、松江市出身の漫画家・いずみせら氏が手掛けた。

声の出演には、松江観光大使も務める茶風林氏(『名探偵コナン』目暮警部役など)や、伊藤美紀氏(『ドラゴンボールZ』人造人間18号役など)、実力派の声優陣が名を連ね、物語に深みを与える。

朝ドラ「ばけばけ」放送で高まる期待

2025年秋からは、八雲の妻・小泉セツを主人公にしたNHKの連続テレビ小説「ばけばけ」の放送が開始される。これにより、物語の舞台となる松江市、そして小泉八雲自身への注目が一層高まることが予想される。

放送エリアである島根・鳥取を拠点とするTSKは、本番組を通じて地元の盛り上がりに貢献するとともに、多くの人々が改めて小泉八雲の作品世界に触れる絶好の機会を提供したいとしている。

放送情報

放送局: TSKさんいん中央テレビ(放送エリア:島根県・鳥取県)

  • アニメルック版
  • 放送日時:2025年10月2日より毎週木曜日 20:54~21:00
  • 実写ルック版
  • 放送日時:2025年10月3日より毎週金曜日 24:45~24:50