韓国の本に関わる人々が一堂に会する本の祭典「K-BOOKフェスティバル2025」が、11月22日と23日の両日、東京・神保町で開催される。7回目となる今回のテーマは「まじわる 우리 모두 다 같이 ―まじわることが希望になる時代に―」。そのプログラム詳細が発表された。
文学、映画、翻訳、出版など多彩な分野が交差するプログラムが注目を集め、申込開始からわずか1日で主要イベントが満席になるなど、例年以上の関心が寄せられている。
今年は特に特集企画「文学と映画」を展開し、神保町シアターでのタイアップ上映会を初めて開催する。俳優であり出版社代表でもあるパク・ジョンミン氏の独占インタビュー上映やトークイベント(満席)も行われる予定だ。

目次
- 1 多彩なトークイベント、俳優パク・ジョンミンの独占インタビューも
- 2 事前収録Interview|初めまして、出版社MUZEの代表パク・ジョンミンです
- 3 Q&Aセッション「作家たちの素顔に迫る」
- 4 きむ ふな × 斎藤真理子 対談「韓国文学100年を旅する」
- 5 キム・ハナ×イ・オクソン トークイベント「女性たちは進化している」
- 6 神保町シアターで「文学と映画」上映会を初開催
- 7 公式ガイドブック『ちぇっくCHECK+』第2号も刊行予定
- 8 出版社45社が選ぶ「まじわる一冊」を公開
- 9 「K-BOOKフェア」を全国70店舗以上で展開
- 10 「K-BOOKフェスティバル 2025 in Japan」開催概要
多彩なトークイベント、俳優パク・ジョンミンの独占インタビューも
フェス本会場となる「出版クラブビル」では、K-BOOKを生み出す作家や翻訳家らによるトークイベントが多数開催される。注目のイベントは以下の通りである。
事前収録Interview|初めまして、出版社MUZEの代表パク・ジョンミンです
特集企画「文学と映画」を象徴する存在ともいえる俳優パク・ジョンミン氏の独占インタビュー映像が、オープニングイベントとして特別上映される。
パク・ジョンミン氏は、映画『密輸 1970』『ハルビン』などで知られる実力派俳優であると同時に、出版社「MUZE」を設立し、代表としても活躍している。2025年は「出版社の代表としての仕事に専念する」と宣言し、俳優業を一時休養していた。
インタビューでは、これまでの出演作品やMUZEでの本づくり、そして今後についてを語る。聞き手は韓国在住の映画・エンタメライター成川彩氏が務めた。
- 日時: 2025年11月22日(土)12:00~12:45
- 備考: 会場観覧は事前申込で満席。映像は後日、公式YouTubeチャンネルでアーカイブ配信予定。スケジュール都合上、パク・ジョンミン氏本人の登壇はない。
Q&Aセッション「作家たちの素顔に迫る」
韓国文学翻訳院主催の文学イベントにあわせて来日する韓国の人気作家、チェ・ウニョン氏、ペク・スリン氏、李承雨(イ・スンウ)氏、ナ・テジュ氏の4名がフェスに登場。読者から寄せられた質問に作家自身が答えるライブ感あふれるセッションだ。
登壇作家には、『ショウコの微笑』『明るい夜』のチェ・ウニョン氏、『まぶしい便り』のペク・スリン氏、『花を見るように君を見る』のナ・テジュ氏、『生の裏面』『心の浮力』の李承雨氏と、日本でも人気の高い顔ぶれが揃った。
- 日時: 2025年11月22日(土)16:00~17:00
- 備考: 会場観覧は事前申込で満席。公式YouTubeチャンネルでも同時配信される。
きむ ふな × 斎藤真理子 対談「韓国文学100年を旅する」
ハン・ガン作品の翻訳も手がけるきむ ふな氏と、『82年生まれ、キム・ジヨン』『別れを告げない』などの翻訳で知られる斎藤真理子氏による対談。
数年前から「韓国文学の100年」を綴る書籍の刊行に向けて挑戦を続ける二人が、韓国文学のこれまでと未来について深い対話を繰り広げる。
- 日時: 2025年11月23日(日)15:30~17:00
- 備考: 会場観覧は事前申込で満席。公式YouTubeチャンネルでも同時配信される。
キム・ハナ×イ・オクソン トークイベント「女性たちは進化している」
『女ふたり、暮らしています』のキム・ハナ氏と、新刊『老後、ひとり暮らしています』の著者でありキム・ハナ氏の母であるイ・オクソン氏による、日本では初の母娘トークが実現。
1948年生まれの母と1976年生まれの娘が、時代とともに変化する女性の生き方や、これからどこへ向かうのかについて語り合う。
- 日時: 2025年11月23日(日)11:00~12:00
- 備考: 10月24日(金)19:00よりPeatixで会場観覧の事前申込受付開始。公式YouTubeチャンネルでも同時配信される。
神保町シアターで「文学と映画」上映会を初開催
特集企画「文学と映画」の一環として、韓国文学に関連する映画3作品の特別上映会が「神保町シアター」で開催される。
11月22日(土)には『シークレット・サンシャイン 4Kレストア』上映に合わせ、翻訳家・斎藤真理子氏と映画ライター・佐藤結氏によるトークイベント「小説家李清俊と監督イ・チャンドンを語る」を実施。
11月23日(日)の『空と風と星の詩人~尹東柱の生涯~』上映会には、同作で宋夢奎(ソン・モンギュ)を演じた俳優パク・ジョンミン氏が登壇し、「宋夢奎を演じてみて」と題したスペシャルトークを開催する(※満席)。
公式ガイドブック『ちぇっくCHECK+』第2号も刊行予定
K-BOOKとKカルチャーをつなぐ読書ガイド『ちぇっくCHECK+(プラス)』第2号が、フェス開催に合わせ11月10日(月)に刊行される。
今号の特集テーマは「韓国の文学と映画」。俳優で出版社代表のパク・ジョンミン氏の巻頭インタビューをはじめ、映画化された文学作品の歴史、翻訳者たちの“妄想キャスティング”など、フェスの世界観を誌面でも楽しめる一冊となっている。
- 発行元: K-BOOK振興会
- 発売元: クオン
- 販売予価: 1,300円+税
出版社45社が選ぶ「まじわる一冊」を公開
今年のテーマ「まじわる」にちなみ、K-BOOKフェスに出店する日本国内の出版社45社が選書した「まじわる一冊」が公式サイトで公開された。
昨年ノーベル文学賞を受賞したハン・ガン氏の新刊『涙の箱』(評論社)や、絵本『かみなりせんにょと いなづませんにょ』(小峰書店)をはじめ、幅広いジャンルのK-BOOKが紹介されている。
「K-BOOKフェア」を全国70店舗以上で展開
フェスと連動し、全国各地の書店で「K-BOOKフェア2025」が展開される。新刊書店、古書店、シェア型書店など、全国75店舗(10月17日現在)が参加予定。
各店舗が独自のセレクトで韓国関連書籍を並べるほか、購入特典も準備中である。
「K-BOOKフェスティバル 2025 in Japan」開催概要
- 開催日程:
- 2025年11月22日(土)12:00〜18:00
- 2025年11月23日(日)11:00〜18:00
- 会場: 出版クラブビル(東京都千代田区神田神保町1-32)
- アクセス: 神保町駅 A5出口より徒歩2分
- 参加費: 無料
- 共催: ⼀般社団法人K-BOOK振興会、韓国国際交流財団
- 主管: K-BOOKフェスティバル実行委員会
- 公式サイト: http://www.k-bookfes.com