株式会社河出書房新社は、ハリウッドの世界的名優キアヌ・リーブスと、鬼才として名高いイギリスのSF・幻想小説作家チャイナ・ミエヴィルの共著による小説『再誕の書』（安野玲・内田昌之訳）を、本日2025年11月27日に発売した。
この異色のコラボレーションは、発表当初から世界的な話題となり、キアヌ・リーブス初の小説として大きな注目を集めていた。想像力に溢れた独創的かつユニークな本作は、永遠と再生をめぐる壮大な暗黒叙事詩であり、血に濡れた人類史を駆け抜ける凄絶なバイオレンス・スリラーである。
目次
殺戮の運命に呪われた異形の狂戦士（バーサーカー）
ウヌテが辿る8万年の人類史：物語の核心
本書『再誕の書』の主人公は、殺戮の運命に呪われ、8万年もの歳月を生きる異形の狂戦士（バーサーカー）ウヌテである。幾千もの文明の興亡を見届け、生に疲れ果て、死を強く切望している存在だ。
物語は、アメリカ政府の特殊機関〈ユニット〉が、ウヌテの秘密を解き明かすべく、退行催眠によって彼の記憶の深層に潜り込むところから展開する。しかし、その記憶は、人類の血に染まった壮絶な歴史そのものであった。
本書のカバー装画には、物語のモチーフが凝縮されており、中央に描かれた「豚」の存在が、読者の好奇心を掻き立てる仕掛けとなっている。
稀有な才能の融合：キアヌ・リーブスとチャイナ・ミエヴィル
SF小説の「新たなる神話」を生み出す世界的な共作
本書は、映画『マトリックス』シリーズや『ジョン・ウィック』シリーズで知られるキアヌ・リーブスと、『都市と都市』などで世界幻想文学大賞やヒューゴー賞など数々の文学賞を受賞しているチャイナ・ミエヴィルという、世界的に稀有な二つの才能が集結した結果生まれた作品だ。
キアヌ・リーブスは、俳優業に留まらず、コミック『BRZRKR』の原作も務めるなど、創作活動への意欲を見せている。一方、ミエヴィルは、アーサー・C・クラーク賞を史上初の3回受賞するなど、SF・幻想文学界の巨匠として異端の地位を確立している。
この世界的名優と鬼才作家のコラボレーションは、本作を**SF小説の「新たなる神話」**とも呼べる作品へと昇華させている。