ディズニープラス(Disney+)は、急成長するショートフォーム(短尺動画)市場への参入を目指し、今年後半に米国で新たな「縦型動画」機能の提供を開始する方針を固めた。
この新機能は、ラスベガスで開催されたテクノロジー見本市「CES 2026」において発表されたもので、エンターテインメント、ニュース、スポーツなど多岐にわたるジャンルのコンテンツを、加入者に最適化された形で提供する狙いがある。
視聴者の「日常的な利用」を促進する狙い
Disney+はこれまで長編映画やシリーズ作品が中心であったが、今回の動きはユーザーのプラットフォーム利用頻度を「毎日」へと引き上げるための戦略的転換である。
発表によると、オリジナルのショート動画に加え、番組のクリップ映像やソーシャルメディア向けコンテンツなどが並列して配信される予定だ。米国ディズニー社は、「この体験は、ニュースやエンターテインメントへと拡大するにつれ進化し、よりパーソナライズされた動的な体験を提供する。これにより、Disney+は『毎日訪れるべき目的地』としての地位を強化する」と述べている。
AI活用による動的なフィード生成
プロダクト管理担当エグゼクティブ・バイス・プレジデントのエリン・ティーグ氏は、この新機能について以下のように説明している。
「我々は、多様なフォーマット、カテゴリー、コンテンツタイプへの応用を探求している。前回の訪問履歴に基づき、ユーザーが興味を持つコンテンツをリアルタイムで更新し、動的なフィードとして提供することを目指す」
これは、TikTokやInstagramのリール動画のように、アルゴリズムによってユーザーの嗜好に合わせたコンテンツが次々と表示される仕組みを想定していると見られる。
マイクロドラマやESPN+での成功体験を継承
今回の縦型動画への参入には、いくつかの伏線があった。
昨年10月、業界誌『Broadcast International』は、Disney+が近年爆発的な人気を博している「マイクロドラマ(ショートドラマ)」市場への参入を模索していると報じていた。今回の発表は、この戦略が具体化したものと言えるだろう。
また、ディズニー傘下のスポーツ配信サービス「ESPN+」では、すでに昨年からスワイプ可能な縦型動画機能「Verts」を導入している。アプリ内の専用タブでスポーツのハイライトなどを視聴できるこの機能の成功が、Disney+本体への導入を後押しした形とみられる。
ソース:Disney+ to launch vertical video offering targeting short-form content market | Broadcast
