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『キングダム』実写化が話題!他の実写化作品との違いはどこ?

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TRILLというメディアに、実写映画『キングダム』について書きました。

マンガの実写化は「非常に難しい」… 映画『キングダム』実写化が“原作ファンからも愛される”作品となったワケ | TRILL【トリル】

実写作品としてどうして成功できたのか、というテーマで書いています。史実ネタにも少し触れています。

実写成功の理由的な記事はよく依頼されるのですが、結局は実写じゃないと表現できないものは何かを突き詰めているかどうかにかかっていると思います。アニメの技術も上がっていて、表現できる幅が広がっている中、実写は何が得意なのか、その得意な部分で攻めることができているかどうかですね。

この辺りは、拙著『映像表現革命時代の映画論』でも書いたことです。

『キングダム』は実写ならではの迫力を追求した点が良かったです。それが具体的に何なのかは、記事に書きましたので、読んでみてください。
 
 
以下、原稿作成時のメモと構成案。
 
 
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テーマ
なぜ、キングダムは突出して実写化作品でも支持されたのか

実写にしかできないこと、それは本物を写すこと

結局、批判されるタイプの実写作品は、マンガやアニメのニセモノにしか見えないものが多い。

本物というのは、見た目だけの話ではない。現実空間に置いたらこうなる、という説得力のようなもので、内面から作らないといけないもの

大沢たかおの存在感、

実写ならではの魅力+史実ネタも加えてみる。。。史実はこういう人物で、それをマンガから実写へと移行させるにあたって、どう表現したのか。
 
 
構成
実写版キングダムはなぜ突出して支持されるか
 
Point
本物を見せるんだという気概・・・結局批判される実写化作品は、ニセモノにしかなってない。虚構の存在ならアニメのが自在で強い、むしろ絵だから、オリジナルに絵の方が近い
俳優たちの素晴らしい魅力、、、大沢たかおと吉川晃司の作品だった今作
史実ではどうだったか。・・・『始皇帝の戦争と将軍たち』を参考に
 
 

Intro

実写キングダムの本気度

キングダムは実写化の企画では珍しいほどに多くの人が支持しています。どうしてか

他にはない何かがあるのでしょう。それは実写じゃないと出せない魅力をどれだけ突き詰めているのかということ

 
 

Body1 本物を見せられるのが実写の強み

実写映像にしかない魅力、それは本物を写せるということ

一作目では、中国ロケを敢行し、本物を写すという気概を徹底していた

二作目以降は、コロナで中国へ渡れず、国内での撮影になったが、1作目で掴んだ手ごたえをそのまま持ち込むことに成功し、人と人がぶつかり合う肉弾戦の魅力を徹底

本物の人間が本気でぶつかり合う様の迫力は絵にならないわけがない

キングダムはここの本気後がやはり違った。生身のぶつかり合いが存分に観られる

実写化は難しいと言われる。何が難しいのか。

マンガやアニメと一番違うのは、生身の俳優が演じなくてはいけないこと。そこに説得力が生まれないといけない。絵空事の絵の表現を本物にしないといけない。

中途半端にやると、コスプレになる。コスプレにも色々あって、本気でやっているものは本物に限りなく近づくけど、衣装を着るだけではいけない。

批判されるタイプの実写化と違うところ。。。コスプレ感というのは、本物に見えないという意味

結局本物の存在感に達しない予算とスケジュールでやるからそうなる。

 
 

Body2 役者たちが作ったキャラクターの説得力

俳優の作り込み、大沢たかおの二の腕の見事さが本物。

あの太い二の腕に説得力があった。

一作目から別格の存在感を発揮していた。20キロ体重を増量して挑んだその迫力がシリーズ全体を支えた

吉川晃司も強さがにじみ出ている。

吉川 CGでもうまくフォローしていただきました。でも、本気の迫力って、目に出ちゃうんですよ。小手先で演じた芝居だと、どんなにアクションが上手でも、内側からの迫力が感じられない。本気で龐煖になりきるためには、実際の重みや大きさも、どうしても必要なんです。まあ、それにしてもデカすぎたけどね(笑)。(2ページ目)「原作にはありません、と言われましたけど(笑)」 “武神”吉川晃司がアクションシーンに入れた「得意技」<体重15キロ増> | 文春オンライン

吉川さんも体重15キロ増量。その筋肉が本物だというのはうそが出ない。

史実では?

龐煖 について
鶴間和幸『始皇帝の戦争と将軍たち』朝日新聞出版社から引用

この2人の存在感が抜群の作品だった。


俳優たちが作り上げたキャラクター像、史実ではどうなのか

本当の本物の歴史に触れると、もちろん映画とは違いはありますが、歴史との重なりも感じさせて一層作品が面白く感じられる。

長澤まさみ演じる楊端和は史実では男性で、秦の将軍の一人
鶴間和幸『始皇帝の戦争と将軍たち』朝日新聞出版社から引用

中国史にも女性の武将はいた

中国の歴史を彩った女性たちの魅力 ─戦う女傑から君主を支えた女帝まで─ | 歴史人

中国女将軍伝

むしろ歴史は記録に残っているものが全てじゃない。物語の想像力をもって歴史を膨らましていくのがいい。
 
 
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メモ終わり。

最後の女性将軍のくだりは、『キングダム』と離れすぎかもと思ったので最終的には割愛。史実ネタに触れたのは、フィクションによる嘘も歴史を学ぶ上で参考になることもあると言いたかったので。むしろ、歴史学はその手の想像力も大事なんですよね。

鶴間教授和幸も、「作品に触れ、歴史書の空白の部分を埋めてくれるフィクションの中にも、実は真相が隠されているのかもしれないと感じた」と本に書いています。この作品に描かれたこと全てが事実ではないですが、まだ知られざる事実がたくさんあるという想像力を養うために、フィクションも重要なんです。
 
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※サムネイル画像は、Adobe Fireflyで作成